カンガルーの小部屋

2010.04.16

かんがるうっ子 以心伝心

朝食の時に、ナナの話をしますと、玄関からタイミング良く「くうん」という声が聞こえます。

「おとうさんとナナは、以心伝心やねん。」と言いますと、子どもが「横からおかあさんがにらんでいるのを感じるのは、それも以心伝心?」と聞きます。

それは、「さっさと食べなさい!」という殺気でしょ。

「以心伝心はね、線でつながってなくても、お互いの気持ちがわかること。まあ言えば、携帯がお互いの頭の中にあるようなもんやね。」と解説します。

「それって、テレパシーみたいなもん?」と言いますので、「そうそう。テレパシーです。それでは今から練習です。おとうさんがテレパシーである言葉を送ります。何と言っているのか当ててください。」と、子どもの顔を見つめます。

しばらくして、「わからんわ、忙しいし。」と冷たく回線を切られてしまいます。

それでは以心伝心でなくって、異心断心でしょ。

                       2010年4月16日

                       いたやどクリニック小児科 木村彰宏