カンガルーの小部屋

2010.12.05

カンガルギー情報 第47回日本小児アレルギー学会⑥

シンポジウムを中座し、急ぎ足で「アナフィラキシー」の会場へ。

7才の男の子の、繰り返すアナフィラキシーの原因を調べようと、苦心をされます。

どうも、前の夜に納豆を食べていることが、共通項として浮かび上がってきました。

そこで、納豆の負荷試験を試みられます。

でも、反応はみられません。

納豆を用いての皮膚テストも陰性です。

男の子は、離島出身。

同じ納豆でも、離島には、賞味期限ぎりぎりに届くことに気がつかれました。

今度は、少し古くなった納豆を使っての負荷試験。

見事に、即時型食物アレルギー症状が再現されました。

男の子のアナフィラキシーの原因を調べようとされる先生方の執念。

そして、遠方から通院され続けたご家族のお気持ちに、頭がさがる思いがしました。

              2010年12月5日

              いたやどクリニック小児科 木村彰宏