カンガルーの小部屋

2010.11.27

カンガルギー情報 第60回日本アレルギー学会⑤

学会二日目、引き続き、「新生児の好酸球性胃腸疾患」についての5つの発表を聞きました。

新生児早期から、哺乳障害、嘔吐、血便などをきたす疾患群があります。

これには、細胞性免疫が深くかかわっているといわれ、どのように診断を下していくのかが、今の課題です。

また、液性免疫がかかわっている、食物アレルギーとの関係も、今後明らかにされるべき課題です。

わたしの臨床研究の出発点は、未熟児の栄養方法でしたが、当時は好酸球性胃腸疾患という概念は見あたりませんでした。

新たな疾患概念が提唱され、診断と治療とが整理されていく。

医学の歴史のひとつをみる思いがしました。

                       2010年11月27日

                       いたやどクリニック小児科 木村彰宏