カンガルーの小部屋

2010.11.27

カンガルギー情報 第60回日本アレルギー学会⑥

学会二日目、お昼前後のふたつの講義は、「喘息の治療コントロールをどのように行うのか」というテーマです。

ガイドラインに基づいて、初期治療をはじめ、コントロールしていく。

経過中に喘息の症状が出現したり、反対にしばらく症状が落ち着いたときに、治療レベルをどのように増やしたり、減らしたりしていくのか。

この点に議論が集中しました。

ただ疑問に思うことは、症状の有無でコントロールの状態を判断してよいのか、患者さんの自主申告で、コントロール状態を判断してよいのかという点です。

ガイドラインは、アレルギー専門医だけでなく、どのお医者さんにも目安になるように作られた治療指針です。

できる限りシンプルに、誰にでも使える必要があります。

反対に、本来の良好なコントロールからみると、過剰治療と過少治療の両方に振れやすくなります。

身近で、しかも、まだまだ答えがでない課題のように思いました。

                       2010年11月27日

                       いたやどクリニック小児科 木村彰宏