2010.12.09
カンガルーの本棚 ぼんやり
辰濃和男さんの「ぼんやりの時間」(岩波新書)を読みました。
数か月前に、購入しながらつんどく状態。
年が変わる前に、ようやく読了です。
「ぼんやりすること、休むこと、懶惰であること、閑なこと、それらをたのしむことのすばらしさ」
辰濃さんは、この本の主題をこのように記しています。
「休むこと」は決して負の営みではなくて、自分の生きる力を強いものにするための積極的な営みなのだと思う。
辰濃さんの主張は、その通りだと思います。
その一方で、ページをめくる手を休めない自分がいます。
今はまだ忙しいけれど、いつかきっと、のんびりと雲を見上げて過ごす毎日がくるよね。
自分の中の矛盾に、気づかせてくれる名著です。
2010年12月9日
いたやどクリニック小児科 木村彰宏