カンガルーの小部屋

2010.09.24

カンガルーの本棚 今朝の春

高田郁さんの、みおつくし料理帖新作「今朝の春」(ハルキ文庫)を読みました。

宝塚出身の高田さんは、リュック姿で、板宿駅前の井戸書店さんにも、気軽に来られるとのことです。

ブログの管理人さんも、大ファンの作家です。

「今朝の春」は、4つの短編いずれもが、季節は厳冬。

西日を浴び歩きながらページをめくる手は、冬の寒さを感じます。

作品の中で、いくつかの素敵な言葉を見つけました。

「料理に向かう時、いつも心に陽だまりを抱いていよう・・」

「勝ちたい一心で精進を重ねるのと、無心に精進を重ねた結果、勝ちを手に入れるのとでは、『精進』の意味が大分と違うように思いますねえ」

高田さんの次の作品が、楽しみです。

                       2010年9月24日

                       いたやどクリニック小児科 木村彰宏