2016.06.28
カンガルーの本棚 助けること助けられること
梨木香歩さんの「雪と珊瑚と」(角川文庫)を、読みました。
生まれたばかりの雪を育てながら奮闘するシングルマザーの珊瑚
アルバイトしていたお店が閉店することを期に、
仕事疲れの人がホッとできる食べ物屋さんを開こうと考えます。
出会う人に助けられながら、どこかで助けられることを期待する自分に葛藤します。
助けられるとは、感謝が6割、屈辱感が2割、反感が2割と、著者は記します。
人を助けるとは、人に助けられるとは
善意の意味を考えさせられる小説です。
2016年6月28日
いたやどクリニック 木村彰宏