カンガルーの小部屋

2010.12.17

カンガルーの本棚 夢時計

川口雅幸さんの「夢時計」(星雲社)を読みました。

新刊コーナーに積まれていた、レトロな暖かい色の表紙にひかれて、手に取りました。

主人公は小学6年生の男の子。

ふとしたことから、自分が産まれた時の家族の時間に戻ります。

そこで、おじいさんが語ります。

「神様が人間にタイムマシンを作らせないのは、後悔や失敗を過去の塗り替えなどでなおざりにせず、その思いを、後世、未来へとしっかり紡いでいかせるためだと、わしは思うんだ」

変えたい過去、変えたい自分。

それは、過去の自分ではなく、未来につながる今の自分を変えていくこと。

深いメッセージを、受け取りました。

                       2010年12月17日

                       いたやどクリニック小児科 木村彰宏