2014.09.19
カンガルーの本棚 川あかり
葉室麟さんの「川あかり」(双葉文庫)を、読みました。
藩で一番の臆病者と言われた七十郎が、刺客になる。
雨続きで川止めになり、盗賊宿で過ごすうちに
青年は、様々な体験をしていきます。
川明けの前夜、宿の娘にこう告げられます。
「もうじき、川明かりが見えます。
日が暮れて、あたりが暗くなっても川は白く輝いているんです。
なんにもいいことがなくっても
ひとの心には光が残っていると・・・」
おかしくって、わくわくして、しんみりとして、
最高の時代小説です。
2014年9月19日
いたやどクリニック小児科 木村 彰宏