2023.06.10
カンガルーの本棚 思い描いて
西條奈加さんの「千両かざり」(新潮文庫)を読みました。
水野忠邦の倹約令が、人々の暮らしを凍えさせた江戸時代
細工師の家に生まれた女主人公は、
時代の制約の中で、ひとり飾り修行を続けます。
現れた、人を寄せ付けない職人の腕に惹かれ
そして・・・
飾り物の緻密な描写が心を打つのですが、
その形を頭に思いえがく才がありません。
読書するにも、才がいるのですね。
2023年6月10日
いたやどクリニック小児科 木村彰宏