2012.01.08
カンガルーの本棚 患者さんこそが教科書
帚木蓬生さんの、「風花病棟」(新潮文庫)を、読みました。
10人の良医たちを主人公にした、短編集です。
あとがきで、作者の蓬生さんは、自らが急性骨髄性白血病に罹ったと、告白されています。
帚木蓬生さんは、著名な精神科のお医者さんです。
病んだ治療者の視点から、医師という職業を選んだ人間の喜怒哀楽を描かれています。
「患者こそが教科書」
「逃げんで、踏みとどまり、見届ける」
帚木蓬生さんの臨床医としての座右の銘が、そこかしこに散りばめられています。
新春に読むにふさわしい本に、巡り合えてよかったと思いました。
2012年1月8日
いたやどクリニック小児科 木村 彰宏