カンガルーの小部屋

2010.12.24

カンガルーの本棚 春はまだ

重松清さんの、「季節風・春」を読みました。

春は、別れの季節、そして、はじまりの季節です。

そんな春を、12の物語でたどります。

わたしは、「めぐりびな」、そして、「せいくらべ」に、こころ引かれました。

「めぐりびな」は、母の苦労と愛の深さが描かれています。

「せいくらべ」は、小学校5年生の女の子と、隣家の若夫婦の交流が描かれています。

ページをめくる手に、電車の走る振動が重なる中、ひとの優しさが、深くこころに伝わります。

                       2010年12月24日

                       いたやどクリニック小児科 木村彰宏