2022.08.18
カンガルーの本棚 正義とは
西條奈加さんの「閻魔の世直し」(新潮文庫)を読みました。
大江戸で次々と起こる、裏社会の親玉の死
「閻魔組」と称する一味が、世直しを始めたとの瓦版がまかれます。
江戸と令和という時代は違えども、
正義の名に置いて他人を誅する人心は、おなじ根を持っています。
「社会の病理を無視して厳罰化を進めても、果たして効果はあるのだろうか。」
末國善己氏が本書の解説に寄せる一文に、大きくうなづきます。
2022年8月18日
いたやどクリニック 木村彰宏