カンガルーの小部屋

2023.12.05

カンガルーの本棚 笑顔の奥底に

南杏子さんの「ヴァイタル・サイン」(小学館文庫)を、読みました。

主人公は、都内の病院で働く中堅ナース

認知症の患者さん、ガン末期の患者さんの看護をしながら、

仕事と母の介護に追われ、幾度となく絶望に襲われます。

研修会で聴いた「感情労働」という言葉、

気持ちはあっても、尽くせない自分

過酷なナースの世界に、胸がふさがります。

クリニックに働きながら、何も知らない自分が恥ずかしくなります。

患者さんも、そこで働く人も、みんなが笑顔で過ごせるようにと考えます。

2023年12月5日

いたやどクリニック小児科 木村彰宏