カンガルーの小部屋

2010.07.29

カンガルーの本棚 見えざる手

池上彰さんの「見えざる手が経済を動かす」(ちくまプリマー新書)を読みました。

池上さんらしい、分かりやすい表現で、経済学を語られています。

「経済学とは、資源の最適配分を考える学問です。

会社は、「ステークホルダー」(利害関係者)のものです。つまり、株主、経営者、従業員、そして、社会のものです。

市場の失敗によって、貧富の差が拡大すると社会が不安定になります。これをカバーするのが政府の役割です。

市場経済を万能視しないこと。市場経済を敵視しないこと。すべてを事故責任にしてしまわない。すべてを「お上頼み」にしない。」

経済学は難しいと思っていましたが、毎日の買い物や、医療生協や職場のこと、身近ないろいろなことが、別の目で見えてくるから不思議です。

暑い毎日ですが、肩を張らずに挑戦できる経済学の入門書です。

                       2010年7月29日

                       いたやどクリニック小児科 木村彰宏