2024.10.05
カンガルーの本棚 鏡に写して
椰月美智子さんの「ミラーワールド」(角川文庫)を読みました。
その世界は、女性が権力を握り、男は家庭に入り女性を支えます。
政治家も、企業の役員もみな女性
男性に対するセクハラが、公然と行われています。
その世界にあっても、女男平等の声をあげる人たち
少しずつ少しずつ、その声が届き始めます。
男という言葉を女に、女という文字を男に変えるだけで、
違って見えるこの世界。
わたしたちの心の奥底に、知らないままに沈殿している、男女不平等の価値観を
一気に洗い出してくれる1冊です。
2024年10月5日
いたやどクリニック小児科 木村彰宏