カンガルーの小部屋

2012.01.16

クイズで長英先生 その5答え

【問題その5】

高野長英先生は、小伝馬町の牢獄を、ある策を巡らせて脱獄しました。

では、その策とは何でしょう?

A:仮病を使った

B:牢屋に火をつけた

C:看守を買収した

 

第5問は、長英先生の脱獄に関する問題です。

蛮社の獄に連座した長英先生は、罪の予想に反して「永牢」の判決を受けます。

当時の獄中生活は劣悪を極め、獄中死する者があとを断ちませんでした。

長英先生は繰り返し恩赦の請願を行いますが、当時の牢屋奉行の上司は、蛮社の獄の首謀者「鳥居耀蔵」であったために、恩赦の願いはかなわず、長英先生はやむを得ず脱獄を試みます。

当時、牢屋が火事に巻き込まれる恐れがある時には、一時的に牢屋の鍵を開けて囚人を解き放ち、3日の猶予で帰牢させる「切放し」の制度がありました。

長英先生は、雑役夫を買収し、小伝馬町の牢屋に放火させます。

母に会いたい、自分の学問をこの国に活かしたいという強い願いが、脱獄に向かわせたのでした。

第5問の答えは、B:牢屋に火をつけた。C:看守を買収した。が正解です。

A:仮病をつかった場合は、そのまま死ぬまで放置されたことでしょう。

2012年1月16日

いたやどクリニック小児科 木村 彰宏