カンガルーの小部屋

2009.12.12

小児アレルギー学会に行ってきました(12月12日)

12月5日、6日の両日、小児アレルギー学会に参加してきました。

食物負荷試験の方法やその結果の検討など、活発な討論がなされ、収穫大でした。

新型インフルエンザ関連では、入院された子どものうち、小児喘息をお持ちの子どもさん87名の全国集計が報告されました。

①入院理由は、呼吸器症状が94%を占める。

②季節性インフルエンザと異なり、重症発作が誘発されることがある。

③重症発作は、喘息治療を終了して観察中の軽症例に多くみられた。

④呼吸困難は、発熱と同時に始まることが多く、12時間以内に75%、24時間以内に90%が出現した。

⑤小児喘息の新型インフルエンザ感染における重症化を防ぐには、予防接種、感染予防を中心とする予防対策、吸入ステロイド薬などの抗気道炎症薬を中心とする長期管理の徹底が求められる。

 

もう少し分かりやすく解説をしますと、

小児喘息の子どもさんは、軽症の方でも急速に呼吸困難になることがあります。

そうならないためにも、吸入ステロイド薬をきっちりと使用するなど、日常の治療が重要と考えます。

                       2009年12月12日

                       いたやどクリニック小児科 木村彰宏