カンガルーの小部屋

2010.02.19

聴診器のむこうに フック船長

風邪で受診されたお子さんのおかあさんから、「発表会に間に合いますか」と質問されることが増えています。

昼間の時間が少しずつ長くなるのを感じるこの季節、生活発表会が開かれます。

「何の役をするの?」と尋ねますと、「おさかな」という答え。

劇の中の一つの役らしいのですが、桃太郎や金太郎にはおさかなは出てきませんので、浦島太郎なのかなと思いましたが、本人は分かっていないご様子。

先日の男の子は、「ピーターパン」と答えてくれました。

「ピーターパン!やったら、そら とぶの?」と言いますと、「とべへんわ、そんなん」

「ピーターパンやったら、そらとぶやろ。落ちないように気をつけてね。」と、ボケますと、「フック船長やねん。」と答えます。

少しフック船長のマネをしてくれましたが、小柄な男の子なので、かわいさが先に立ち、すごさや怖さは感じません。

そう言えばわたしも白衣を着ないで関西風の芸風で仕事をしていますので、スーツを着て尋ねてこられた方に「院長先生にお会いしたいのですけれども」と尋ねられることがあります。「すぐに、探してきます。」と笑いながらお答えするのですが、内心は少し複雑です。

かわいいフック船長さんもまた、いい味がでるかもしれませんね。

                       2010年2月19日

                       いたやどクリニック小児科 木村彰宏