カンガルーの小部屋

2010.05.01

聴診器のむこうに 靴底ツルツル

「先生、この頃靴がすぐだめになるんですよ。この靴も新学期におろしたばっかりなのに、もう靴底はツルツルになってしまって・・」

8才の女の子は喘息で息が苦しくなるために、思い切り走ることができませんでした。

ステロイドの吸入療法を始めてから、見違えるように元気になり、走り回ってはすぐに靴がダメになるそうです。

さっそく問題の靴底を見せていただきました。

なるほど、みごとなツルツルの靴底です。

まだ1か月も経っていないうちに、新しい靴を買わなければならないお財布の大変さと、お金では買えない女の子の笑顔との間で、やっぱりおかあさんには「よかったですね」と苦笑まじりにお伝えしました。

                       2010年5月1日

                       いたやどクリニック小児科 木村彰宏