-
2010.02.01
カンガルーの本棚④ 気持ちを伝える
自分の気持ちを伝えるための2冊の本を読みました。
平木典子さんの「子どものための自分の気持ちが<言える>技術」と「自分の気持ちをきちんと<伝える>技術」という2冊です。
自分の気持ちをまわりの方にうまく伝えることは難しいものです。
先日も何気なくテレビのチャンネルをかえますと、「黙っていても分かり合える関係・・」という言葉が飛び込んできました。一見深くて、実はお互いの理解が進まない日本社会の一面を見る思いがしました。
適切な自己表現とはどういうものなのか、またいろいろな場面で子どもが持つ感情を受けとめて、子どもの立場でどのようにその感情を表現すればよいのかをコーチするなど、示唆に富む内容です。
お子さんをお持ちの方は、「子どものための自分の気持ちが<言える>技術」を読まれるとよいかと思います。
素敵な親子関係を築くことができる、きっかけになるかもしれませんよ。
2010年2月1日
-
2010.02.01
クリニックだより 新型インフルエンザワクチン研究会に行きました
新型インフルエンザワクチンの勉強に行きました。
☆初めに、WHOの進藤奈那子先生のお話をお聞きしました。
○世界での流行の特徴をみると、
①5歳から49歳までの患者が多い。年齢とともに、重症度が上がっていく。②入院例は、0歳から5歳までが多い。死亡例は、25歳から49歳に多く、年齢とともに増えていく。③妊娠されている方では、ICUへの入院が約10倍になる。
○日本での流行の特徴をみると、
①死亡者数が世界に比べて際だって少ない。②第一波の流行が低く抑えられた。学級閉鎖の効果かもしれない。③世界では2才までの感染が多いが、日本では学童期の感染が多い。
○2010年~2011年のインフルエンザワクチンは、現在の新型H1N1と、B型の2株を中心に選定されるかも知れない。 などの、最新の情報をお聞きすることができました。
☆輸入ワクチンのお話しでは、
成人100名、小児60名の接種検討では、①一回接種で、95%以上の効果がある。 ②有害事象(副反応)は、疼痛、腫脹などの局所のものが中心である。 など、有効性と安全面からの説明がありました。
☆アジュバントについては、
アジュバントを使用する目的として、①免疫応答を活性化して接種効果を高める(早期のたちあがり、高いピーク活性、長期の免疫活性)。②ウィルス排泄量を少なくし、感染拡大を防ぐことができる。③緊急時(新たなパンデミック発生時)に大量生産できる。などの説明がありました。
現在クリニックで接種しています新型インフルエンザワクチンは、全て国内産です。
クリニックではアレルギーで通院の子どもさんが多いですので、今のところ海外産のワクチンを使用する予定はありません。
しかし、接種効率の際だった高さや、一回の接種で十分な効果があがる点などの利点を考えますと、アジュバント使用ワクチンの学習は進めておかなければならないと思いました。
2010年2月1日
いたやどクリニック小児科 木村彰宏