カンガルーの小部屋

  • 2010.02.14

    かんがるうっ子 ジュラシック・バレンタイン

    新聞の4こま漫画を、家族で見るのが日課になりました。

    今日、2月14日は、男の子が宝の地図を片手に公園を探し回ります。

    そして見つけた物は、やはりチョコレート。

    「そうそう、これ」と何やら冷蔵庫から取り出してくるのをみると、ジュラシック・チョコレート。粉チョコの砂をかけ分け、スコップとピンセットとはけを使って、恐竜の骨を発掘します。

    発掘した恐竜は、ステゴザウルス。子どもが「ステゴやっ」と言うので、「あんたと一緒や」と言いますと、あっさりとスルーされてしまいました。

    子どもとふたりで発掘していますと、「わたしも一緒に発掘させて。」と、ナナが顔を出します。

    ナナちゃん、残念ながら、あなたにはチョコレートは禁忌です。

    それにあなたは女の子だから、もらうのではなく、誰かにわたす方でしょ。

    お昼から、ハッちゃんに何かプレゼントを発掘しに行きましょうか。

                           2010年2月14日

                           いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2010.02.14

    聴診器のむこうに たけちゃ~ん

    診察室に先に入ってこられたおかあさんが振り返り、愛らしい声で「たけちゃ~ん」と呼ばれます。

    てっきり、小さい子が入ってくるのかと思いますと、ドアを開けて入ってこられたのは、子どもさんを腕に抱えた大きな体のおとうさんでした。

    少し恥ずかしそうに、何も言われず立っておられます。

    「アレッ、少しヘン」と思い、カルテの表紙の名前を確認しますと、子どもさんは たけちゃん ではありません。きっと、おとうさんの愛称なのでしょう。

    「素敵ですね。お名前で呼ばれるのは。」と、声をかけました。

    「おとうさん」でもなく、「はやくしてよ」でもなく、優しく愛称で呼ばれるそれだけで、温かいご家庭の様子がうかがえました。

    みなさんは、おとうさんのことをどのように呼ばれていますか。

    ちなみに、木村家での呼び方は秘密事項に属します。

    以前、オレオレ詐欺の電話がかかってきたときに、この秘密事項が役にたちました。

                           2010年2月14日

                           いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2010.02.14

    聴診器のむこうに ライオンの絵

    「はやくしなさい」診察室でおかあさんが声をかけます。

    2年生の男の子は「ちょっと待って」と言いながら、診察室の机を占領して、手を動かします。

    大きめの紙には、何やら絵が書かれています。

    簡単な診察の後、「じゃ、好きに書いてもいいよ」とOKを出しますと、数十秒も経たないうちに「ライオン」の完成です。

    どことなくエキゾチックで、大人の絵とも、子どもの絵とも言えない味があります。

    「もらってもいいですか」 診察室の壁がまた一つ、にぎやかになりました。

                           2010年2月14日

                           いたやどクリニック小児科 木村彰宏