カンガルーの小部屋

2010年 3月

  • 2010.03.18

    かんがるうっ子 ナナの餌食

    お友だちのランドセルに付いているケアベアのお人形が気になります。

    コープさんのゲームコーナーに立ち寄ったときに、UFOキャッチャーでケアベアを見つけました。

    久々のUFOのために何度も失敗し、うん百円を投じてやっと手に入れたケアベアのお人形。

    子どもが不注意に椅子に置き忘れていると、さっそくナナの餌食です。

    消臭スプレーをふりかけて、ナナのハナの届かないところに起きますと、未練いっぱいの目をします。

    子どもと、ナナの確執の種が、またひとつ増えました。

                           2010年3月18日

                           いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2010.03.18

    カンガルーの本棚 読書の達人

    松岡正剛氏の「多読術」(ちくまプリマー新書)を読みました。

    正剛氏は、1944年生まれ。ネット上で書籍紹介「千夜千冊」を展開されています。

    正剛氏の読書観、読書術が、ぜいたくに詰まったのがこの新書です。

    「本は、著者と読者とで作られます。読書は、他者との交際なのです。」と、正剛氏は語ります。

    プリマー新書は「中・高生をターゲットとして編集されている」と、自分なりに位置づけているのですが、大人が読んでも「なるほどすっきり」と思わせてくれる打率が高いシリーズです。

    正剛氏の「多読術」も、期待にたがわず、ワクワクさせてくれる一冊です。

                           2010年3月18日

                           いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2010.03.17

    聴診器のむこうに いぬスウィッチ

    10才の男の子が、友だちの家に行くと喘息が苦しくなると言います。

    男の子には強いいぬアレルギー(アレルギー検査で100近く)があります。

    友だちの家の中には、いぬがいます。

    「ぼくの身体には、いぬスウィッチがあります。友だちの家のいぬが、そのスウィッチを押すと、息が苦しくなります。」と説明しますと、「そのスウィッチ、どこにあるの?」と真剣に探します。

    「やる気スウィッチ」を押す塾のコマーシャルがありますので、そんなスウィッチのイメージをしたのでしょうか。

    適当に身体を押さえながら、「ここにスウィッチがあるからね。しっかり吸入をしていると、ワンちゃんがスウィッチを押しにきても大丈夫になるからね。」と、伝えました。

    どなたか、いぬスウィッチを売っているお店をご存じの方はおられませんか。

    今度男の子が外来に来たときに、見せてあげたいと思います。

                           2010年3月17日

                           いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2010.03.17

    7+8= ♪どんぐりナナナナどんぐりこ♪

    子どもとフリスビーをしている間、ナナとハッちゃんを木につないでおきますと、カリッ、カリッという、乾いた音がします。

    振り返ると、ナナが斜面に転がっているドングリを噛んでいる音でした。

    いつもはドングリなど見向きもしないナナですが、にんげんだけで遊んでいるのが、気に入らなかったのでしょうか。

    近寄ると食べるのを止めて、目をほそめてうれしそうな顔をします。

    ナナちゃん。気持ちはわかりますけど、ドングリの焼け食いばかりしていると、ハッちゃんのような赤柴に変身しても知りませんよ。

                           2010年3月17日

                          いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2010.03.17

    カンガルーの本棚 文章を書くこころ

    外山滋比古先生の「文章を書くこころ」(PHP文庫)を読みました。

    外山先生は、1923年生まれ。言語学者、評論家、エッセイストとして知られています。

    駄文悪筆のわたしが言うのも変なことなのですが、いつも書くことには悩まされます。

    医学論文や学会発表の文章、教科書や解説書の文章、経営会議の文章、カンガルーのポケットなどのエッセイ文、そしてこのブログ記事。

    どれもがわたしで、どれもが違うわたし。

    外山先生は、この本で文章を料理にたとえられます。

    「料理はまず、食べてもらえなければならない。何を言いたいのか明確でなければならない。

    料理は、栄養があり、はらもふくれないといけない。しっかりとした中身がなくてはならない。

    料理でいちばん大切なのは、おいしいと言うことである。読者におもしろかったと後を引く気持ちを与えなければならない。

    おもしろく読んでもらおうというサービス精神が必要である。

    しかし、ことばの表現は心であって技巧ではない。

    文章を書くには、心を練る必要がある。」

    外山先生の文章には、通読するだけでは分かり得ない深い内容が込められています。

    不器用なわたしには、おいしいお料理だけでなく、おいしい文章を書くことも、まだまだ時間がかかりそうです。

                           2010年3月17日

                           いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2010.03.17

    長~い待ち時間、ご迷惑をおかけしております

    3月になって、木村院長の外来診察の待ち時間が長くなっています。

    待合スペースも狭く、ご迷惑をおかけして申し訳ありません。m(__)m

    新しい患者様だけでなく、食品負荷試験の患者様も多く、1人当たりの診察回数が3回ほど必要になっています。

    木村院長の「助っ人」は、残念ながら現れませんので、申し訳ありませんがしばらく御辛抱ください。

    ただ、フル回転の院長が倒れはしないか・・・と日々心配しながらも、お尻をたたいているのは、編集長の私です。

    ブログもだんだん長編ものになってきましたが、よろしくお付き合いくださいませ。

  • 2010.03.16

    聴診器のむこうに プニプニ

    9才の男の子が来られました。

    小学校に入ってから、いろいろな食べ物に挑戦されています。

    前回の診察では、ゆで卵の負荷をしましたので、今日はその感想をお聞きました。

    「たまごはどんな感じ?どんな味がする?」と尋ねますと、「プニプニ」と答えます。

    「それから・・」と、先を促しますと、「それと・・それと・・」と、首をかしげます。

    少し時間が経っても、答えは結局「プニプニ」でした。

    それでも少しずつたまごを食べることができて、加工食品などの食生活の幅が広がりました。

    今日は、おうどんに挑戦です。

    負荷試験を始めるときに、遅すぎるということはありません。

    「思い立ったら翌日、ではなく、思い立ったが吉日。」です。

    お気軽にご相談いただければと思います。

                           2010年3月16日

                           いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2010.03.16

    聴診器のむこうに 掃除機を詰め込んで

    春休みにはじめて飛行機に乗るというおかあさんから、ご相談をお受けしました。

    法事のために、遠くの九州の実家に里帰りをされるとのことです。

    子どもさんには、強いダニアレルギーがあります。

    日常の喘息の治療がうまくいっていると、飛行機の気圧の変化は心配ないと思います。

    しかし、実家に連泊されるとなると、お布団のダニが心配になります。

    おかあさんが「掃除機を持っていきますから。」と言われますので、「エッ、掃除機!」とびっくりしました。

    よく聞くと、お布団専用の掃除機ノズルだけを持参されるとのこと。

    子どもさんがその話を聞いていて、「おかあさん、お布団に掃除機あててるん?」と言いますので、おかあさんは「何いってるン。毎日あててるでしょ。」と反論されました。

    おかあさんの地道な努力は、子どもさんには見えないようです。

    でも、そのありがたさよりも、掃除機をトランクに詰め込もうと悪戦苦闘されている姿を想像した自分がおかしくて、ひとりで笑ってしまいました。

                           2010年3月16日

                           いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2010.03.16

    散歩のたのしみ 輪ゴムの微笑み

    ナナと歩いていると、不思議なものが落ちています。

    はじめは、おもちゃのクルマに見えました。

    つぎに、小さな女の子の顔に見えました。

    ナナに「おもしろいよ」と教えてみるのですが、興味はなさそう。

    素通りするのを引き留めて、写真に残しました。

    後日、同じ道を通りましたが、やはり女の子が笑っています。

    何かの袋を閉じる役目を終えたあとも、出勤前のわたしを楽しませてくれます。

                           2010年3月16日

                           いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2010.03.16

    聴診器のむこうに パラダイスピンクの真実

    4月に入学する女の子が、ポシェットを見せてくれました。

    以前にブログに取り上げさせていただいたパラダイスピンクいろのポシェットです。

    ランドセルを買うと、おまけについてきたそうです。

    パラダイスピンクという言葉からは、ハワイで美しいお姉さんたちがフラダンスを踊っている映像があたまの中で再生されるのですが、さて何色かというと、ひとつの色にしぼれません。

    女の子が持ってきれくれたランドセルのミニチュア版は、鮮やかなピンクいろでした。

    これでパラダイスピンクの真実にたどり着くことができました。

    記念に写真を撮らせていただきましたが、女の子は終始うれしそう。

    あと一月もしないうちに一年生。

    みどりの木々と青い空の間を、ピンクのいろが楽しげに歩いていくことでしょう。

                           2010年3月16日

                           いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2010.03.15

    かんがるうっ子 よく知ってるね

    お散歩の帰り道は、おやつタイム。

    おかあさんがおやつの袋をガサガサといわせますと、歩きながら「見てますよ」のサイン。

    おやつが無くなると、ハッちゃんはおとうさんに期待して近寄ります。

    ナナは「おとうさんはありえない」とサッサと歩きます。

    子どもに、「ナナは、どっちがくれるか、よく知ってるよねっ。それでは質問です。お勉強を教えてくれるのは、どちらでしょうか?」と尋ねまと、すばやくおかあさんを指さします。

    「では、遊んでくれるのは?」と尋ねると、おとうさん。

    「ごはんをくれるのは?」と尋ねると、おかあさんを間違いなく指さします。

    さすがはナナのおねえさん。

    あなたは飼い主さんの使い分けを、よく知ってますね。

                           2010年3月15日

                           いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2010.03.15

    散歩のたのしみ 忘れないでね

    お散歩の通り道、豆柴のアンちゃんとはすっかりとなかよしになりました。

    カシャカシャとハーネスの金具の音をならしながら、お庭の柵越しに近寄ります。

    今日のハーネスは、しぶいARMY柄。

    お菓子をあげようとすると、おすわりをします。

    おかあさんの後ろでは、ナナとハッちゃんもおすわりをします。

    「忘れないでね、わたし達の分も、残しておいてくださいね」

                           2010年3月15日

                           いたやどクリニック小児科 木村彰宏 

  • 2010.03.15

    かんがるうっ子 投げるならフリスビー

    子どもと公園でフリスビーをしました。

    ソフトタイプのフリスビーなので、遠くまで飛びません。

    ほどほどの力加減が、案外難しいものです。

    力を入れすぎると、曲がってしまい、あらぬ方向へと飛んでいきます。

    ナナは、フリスビーが近くに飛んでくると、おおあわてで跳びのきます。

    ハッちゃんは、チャンス到来とばかりにフリスビーをくわえてはなしません。

    子どもは家族の中で一番上手だと自己判断したらしく、午前中と夕方と2回も公園詣でをしてもまだ足らなくて、今朝の登校の時に、「また、クリスビーしよな」と言います。

    おいおい、クリスビーはピザの生地でしょ。そんなもの投げると、吉本新喜劇になりますよ。

    この話をクリニックでしますと、「フリスビーって、投げたら帰ってくるものでしょ」と看護師さん。それは、ブーメランと言います。

    ちなみにプレスリーは、ギターを投げることはありますが、帰ってはきません。

    投げるのなら、フリスビーにしてくださいね。みなさん。

                           2010年3月15日

                           いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2010.03.14

    7+8= なにしてるの

    子どもが公園の柵越しにかくれんぼ。

    ナナとハッちゃんを驚かそうとします。

    ナナは「なにしてるの」と、律儀にごあいさつ。

    ハッちゃんは興味なく素通りします。

    こんなところにも、いぬ柄の違いが出るのですね。

                           2010年3月14日

                           いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2010.03.14

    診察室のむこうに 義理チョコ2つ

    今日はホワイトデイです。

    先日、すらりとしたジャニーズ系の中学生が来られました。

    顔を近づけながら小さな声で「チョコ、いくつ?」と尋ねますと、「2つ」とピースマークを指で示しながら、うなづきます。

    「本命チョコ?」と尋ねますと、小さな声で「義理!」

    去年は6個で、今年は2個になったと言うので、その原因を追及しますと、「知りませ~ん」とあっさりかわされました。

    「もうすぐホワイトデイだから、準備してるかな?」と聞きますと、「エ、エッ」としどろもどろの答え。

    おかあさんが、「おこずかい、残しているのでしょうねっ」と追い打ちをかけられます。

    毎年のていねいなお返しこそが、義理チョコの獲得実績を押し上げる秘訣ですよ。

    これは人生の先輩からの忠告です。

    大切に覚えておいてくださいね。

                           2010年3月14日

                           いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2010.03.14

    聴診器のむこうに たとえが悪いわ

    喘息は、運動をしたり冷たい空気にであうと、発作が出やすくなります。

    普段は息苦しくなくても、日常の治療が不十分だと、寒い日に激しいスポーツをしますと発作につながります。

    それが苦しいものですから、激しい運動を敬遠するようになり、いつの間にかスポーツ嫌いになってしまうことも少なくありません。

    4年生の男の子に日常の治療(この子はステロイド吸入療法を続けています)の大切さを説明しました。

    「あのね、きちんと吸入していたら、あなたも冬のオリンピックに出られるかもしれないからね。」と言いますと、「先生、無理。たとえが悪いわ。」と、診察室がアイスリンクように冷たい空気になりました。

    「何のスポーツをしているの」とさぐりを入れますと、「サッカー」と答えます。

    それではと気を取り直して、「あのね、きちんと吸入していたら、ワールドカップに出られるかもしれないよ。」と言いますと、「それもないわ。」とサッカー選手だからか、一蹴されました。

    どんなたとえがヒットするのか、これからもいばらの修行の日々が続きます。

                           2010年3月14日

                           いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2010.03.14

    聴診器のむこうに あかちゃん登場

    半年ぶりに、ご兄弟が診察に来られました。

    後ろには新しいベビーカー。

    「あかちゃんが来たのっ。おとこのこ?おんなのこ?」と、4才のお兄さんに聞きますと、「しらない」と、素っ気ない答え。

    「よかったねっ。おとこのこかな、おんなのこかな」と、今度は6才のおねえさんに聞きますと、「おとこのこ!」と、元気よく答えてくれます。

    兄弟間に微妙な空気が流れます。

    あかちゃんの登場は、家族の中にさまざまな波紋を広げます。

    特に真ん中の子どもさんにとっては、上と下とにはさまれて、サンドウィッチ状態。

    チーズやハムになってしまって、身動きがとれません。

    うまくおにいさん役が演じられなくて、しかられる機会が増えることもあるでしょう。

    そんなこんなも、はたから見ればほほえましいのですが、当事者にとっては大変な出来事。

    急がず、ゆっくりと、おにいさん役の勉強をしていってくださいね。

                           2010年3月14日

                           いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2010.03.13

    かんがるうっ子 オオカミさんの宅急便

    今朝は、子どもはお留守番役。

    おかあさんが「オオカミさんが来ても、ドアを開けたらあかんよ」と念を押します。

    「わかってる」と、子ども。

    「でも、荷物が来たら受け取ってね」とお願いをしますと、「印鑑どこにある?」と尋ねます。

    そこでわたしが「オオカミさんが宅急便持ってきたらどうする?」と言いますと、「食べられてしまう」

    宅急便屋さんが来たら、手を見せてもらって、つめが伸びていないか、毛がぎっしりとはえていないか確かめてから、ドアを開けるようにしましょうね。

                           2010年3月13日

                           いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2010.03.13

    かんがるうっ子 おとうさんマーライオン

    「おとうさん、あたまヘン!」お散歩から帰ってきますと、おかあさんから一声。

    「なか? そと?」と、あたまを指さしながら短く問い直しますと、「両方」と言う答え。

    一息おいて「髪の毛がヘン!」と言います。

    寒い朝は、あたまにヘアバン(注:ヘアバンド)を巻いてお散歩に出かけます。

    前日あたまを洗い、十分に乾かさずに寝ますと、ヘンなあたまの基礎が作られます。

    そのままの状態でヘアバンをしますと、みごとにヘンなあたまの完成です。

    マーライオンのおとうさんだから、しかたがないことかもしれません。

    それにしても、「あたまヘン!」と短縮型で言わないでくださいね。

    つい中身のことかと心配になります。

    (誰ですか、もともと中身もヘンと、陰口をたたくひとは・・)

                           2010年3月13日

                           いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2010.03.12

    クリニックだより もうしわけなさの春

    3月になり、クリニック小児科の外来が忙しくなりました。

    今日12日も、小児科の外来数は90名でしたが、初めてアレルギーの相談に来られた方が9名、食物負荷試験の方が17名と、来られた人数以上に中身の濃い外来となりました。

    外来での負荷試験は、食物を2回から3回繰り返し食べていただきます。

    診察・食べる・・・診察・食べる・・・診察・食べる・・・診察と、何度も待合室と診察室とを往復していただきますので、お疲れになるかと思います。

    また、お待ちの患者さまは、次はわたしの順番かと思っておられますと、また負荷の方が診察室に入られますので、どんどん遅くなり申し訳なく思っています。

    新学期をひかえた春は、お待ちいただく時間が長くなり、もうしわけなさでいっぱいの春です。

                           2010年3月12日

                           いたやどクリニック小児科 木村彰宏

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