カンガルーの小部屋

  • 2010.04.13

    クリニックだより 歓送迎会余話

    クリニックの歓送迎会をしました。

    会場はおなじみのお好み焼き「徒徒路」です。

    3つのコースのあとは、なんでもありの無礼講。

    それでも送迎する方には厚いおもてなしを企画しました。

    色紙はダンボールを切ってワンちゃんに似せた手作りの一品。

    裏面には、『いらなくなったら、燃えるゴミです』のただし書き。

    プレゼントを開けると駄菓子の山。

    ふたにはご丁寧にも「ご自由におとりください。お世話になりました。」と書かれています。群がる蟻のごとく、お菓子は無くなります。

    当日は、小沢一郎幹事長、岡田外務大臣、タレントの東山紀之さん、藤井隆さん、堂本剛さん、お笑いの中川家のれいじさんにも駆けつけていただきました。(誰のことやねん)

    締めは女性陣による、熱い包容の嵐。

    リハの先生、本当にご苦労さまでした。

    ここで一首。

    「深く酔い扉を開ければ子どもらの 寝息の音にしあわせをきく」

                           2010年4月13日

                           いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2010.04.13

    カンガルーの本棚 名文どろぼう

    「名文どろぼう」とは、物騒な書名です。

    筆者は読売新聞のコラム「編集手帳」を執筆されている竹内政明さんです。

    古今東西の作家から、これはよしという名文を盗みに盗んで200余話。

    くすり、ほろり、なっとくと、いろいろな味を楽しめました。

    巻末に竹内さんが愛誦されている詩を載せられています。

    「風鈴」杉山平一

    かすかな風に

    風鈴が鳴ってゐる

    目をつむると

    神様 あなたが

    汗した人のために

    氷の浮かんだコップの

    匙をうごかしてをられるのが

    きこえます

    詩のあとに竹内さんは、このように書かれています。

    「心ならずも誰かに勇気を与えてしまったときだけは、思い出したようにウィスキーをロックで飲む。ひとり、グラスの氷を揺らし、神様の風鈴を真似てみる夜更けもある。」

                                  2010年4月13日

                           いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2010.04.13

    聴診器のむこうに 足指で携帯

    車椅子に乗られている女性の方が来られました。

    全身の麻痺が強く、言葉や手足の動きも、ママなりません。

    関節や筋肉の痛みもつよく、つらい毎日です。

    それでも携帯を使っているとおかあさんが言われます。

    「大きめのキーボードか何かを工夫されて、使っておられるのですか?」とお尋ねしますと、「ストローに割り箸を入れて、足の指の間にはさんで、携帯を打つんです。」と言われます。

    「前はパソコンを使っていたのですが、パソコンのメールでは、相手の方が開いてくれなかったら届きませんので。それで、携帯にしているようです。」

    「誰にメールをするの?」とお尋ねしますと、「お友だちとか、ヘルパーさんとか、自分で連絡するんですよ。」と代弁されます。

    強い気持ちがあれば、足指を使ってでも人とつながろうと願う、人間存在の素晴らしさを、お教えいただきました。

                           2010年4月13日

                           いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2010.04.13

    散歩のたのしみ 霧の中に

    霧が濃く出ている朝のお散歩は、こころが静まります。

    坂の上から、ひとつ傘の下にふたりのシルエットが近づきます。

    小さな影は、何やら制服姿。幼稚園に入ったばかりの男の子に見えます。

    おかあさんの影にぴったりとくっつきながら、歩いてきます。

    すれ違うときに、「だいじょうぶだから・・」というおかあさんの声が聞こえます。

    ハッちゃんを連れて、歩き進みますと、今度は大きな影のまわりを飛び跳ねる小さな影。

    なにやら歌も聞こえます。

    振り返ると、ふたつの影は、なかったことのように霧の中に消えていきました。

                           2010年4月13日

                           いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2010.04.13

    かんがるうっ子 漢字を使って

    子どもが、「今度なにの係りになったと思う?」と聞きます。

    「いきもの係かなっ?」と適当にみつくろいますと、「ちゃう。けいじ係」と言う答え。

    「えっ、そしたら、誰が泥棒係なの?」と聞きますと、「だから、紙を貼ったりの掲示係」と答えます。

    日本語は、本当に難しいものです。

    5年生なんだから、これからは漢字を使ってお話をしてくださいね。

                           2010年4月13日

                           いたやどクリニック小児科 木村彰宏