カンガルーの小部屋

2010年 4月

  • 2010.04.11

    7+8= それいけ ハッちゃん

    お散歩に出かけますと、あいにく雨が降り出します。

    溝に水が流れ出しますと、ハッちゃんのスウィッチがON。

    「溝掃除は、ぼくにおまかせ」

    雨に打たれた桜の花びらが、ハッちゃんの行く手を祝福しています。

                           2010年4月11日

                           いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2010.04.11

    かんがるうっ子 ピヨピヨ

    子どもが自動改札口を通りますと、「ピヨピヨ」という機械音が流れます。

    「あれっ、いま鳴いた?」と尋ねますと、「自動販売機の音やから」と言います。

    大人用の切符と子ども用の切符の違いを知らせるための警告音なのですが、自動販売機の音ではありません。

    電車に乗るたびにジュースや、アイスクリームが改札口から出てきたら、太ってしまいます。

    児童販売機だったら、反対に食費がかさんで仕方ありません。

    改札を通るときには、どんな機械なのかよく注意しましょうね。

                           2010年4月11日

                           いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2010.04.11

    カンガルー目線 父が植えた桜

    大阪の父の元に、ご機嫌伺いに出かけました。

    一人暮らしを始めて、もうすぐ1年になります。

    ご近所の方に助けられながらの1年です。

    家々の間を縫うように流れる小さな川岸の桜並木を見に行きました。

    町内会の役員をしていた父が、川岸を市一番の桜並木にしようと、ご近所の方と一緒に植え始めたとのことです。

    昭和53年と言いますから、30年ほど昔のことです。

    わたしが大学を卒業し、実家にあまり帰らなくなった頃でしょうか。

    時は過ぎ、桜の樹を植えられた方の中で、存命しているのは父だけになりました。

    車椅子に乗りながら、「ここは3本植えたけど、1本しか育たなかった。」「ここの木は、枯れてしもたので、切ってしもうた。」と、川沿いの地面を杖でさしては解説を加えます。

    小さな広場では、ご近所さんがバーベキューをしながら、花見の宴の真っ最中です。

    軍人として生きてきた父に、桜の樹を植え続ける、そんな風流な一面があったとは意外に思いました。

    神戸に戻ると、ご近所の桜の花も満開です。

    ひとつ一つの樹には、父と同じように願いを託して植えた人があり、春になると咲くのを楽しみにしている人があることを、桜の樹は教えてくれました。

    子どもはみな、ひとりで大きくなったような顔をするものですが、桜の樹は植えられ育てられたことを感謝しているように揺れていました。

                           2010年4月11日

                           いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2010.04.11

    クリニックだより 小児気道アレルギーフォーラムに行きました

    4月10日午後から、名古屋で開かれた「小児気道アレルギーフォーラム」に行きました。

    今回のテーマは「長引く咳嗽をめぐる最新の話題」です。

    「長引く咳」を起こす病気には、①マイコプラズマ、クラミジア肺炎、百日咳などの感染症。②後鼻腔漏症候群(アレルギー性鼻炎や慢性副鼻腔炎により、鼻水が喉の奥に垂れてくる病気)。③気管支喘息などがあります。

    稀に、胃食道逆流症などの病気に出会うこともあります。

    今回はこの長引く咳の診断についての研究会です。

    咳喘息、アトピー咳嗽という診断名が出てきましたが、診断を行うのが難しいと思いました。

    特に気管支喘息と咳喘息の違いは、咳の性質と胸の音の性質以外に差がないように思いました。

    今後さらに学習を深めていく必要性を痛感しました。

    今回の研究会への参加は、急に決まりましたので、予約外で受診された方の受付締め切り時間を繰り上げさせていただき、大変ご迷惑をおかけいたしました。

    申し訳ございません。

    講演会で学んだことを、今後の外来診療に活かしていきたいと思います。

                           2010年4月11日

                           いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2010.04.10

    かんがるうっ子 無神経な子

    お散歩の後、ハッちゃんのカラダをふいて、家の中に入ろうとしますと、玄関の鍵がかかっています。

    呼び鈴をならしますと、ナナが吠えます。

    少しして出てきた子どもが「ゴメン、また閉めてしもうた。」

    そして「無神経やねん。」と言います。

    「無神経??。それって無意識ということ?」と尋ねますと、「そうそう、無意識、無意識。」と答えます。

    無神経よりも、無意識のほうが許せそうですが、おとうさんを外に閉め出さないように気をつけてくださいね。

                           2010年4月10日

                           いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2010.04.10

    聴診器のむこうに 医者につける薬

    有名大学の薬学部に合格した男の子が来られました。

    それも現役での合格です。

    将来は研究の道に進みたいと言いますので、ひとつお願いをすることにしました。

    「ねえ、お薬を作って欲しいんだけど。たちの悪い医者を治したり、口の悪い医者を治したりするお薬を・・」

    そんな夢のようなお薬ができそうなら、わたしが喜んで試してみることにしますので。

    友だちのお医者さんも、何人でも紹介できますよ。

                           2010年4月10日いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2010.04.10

    聴診器のむこうに おたふく顔

    16才の女の子が、「おたふく風邪のワクチン」を受けることになりました。

    「おたふく風邪って、なに?」と聞きますので、「ほっぺたが腫れた、おたふくのお面があるでしょ。それと同じ顔になる病気」と答えました。

    おかあさんが、「あなたは、かかってもかからなくても、おんなじ顔をしてるでしょ。」とつっこみを入れられます。

    会話の間に、素早くワクチンの注射をし終わります。

    女の子は「先生、さすがプロ。気をそらしてくれて、痛くなかったわ。」とほめてくれます。

    いいえ、今回の殊勲者は、わたしではありません。

    うしろから素早くフォローに入られたおかあさんだと言うことを忘れないでくださいね。

                           2010年4月10日

                           いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2010.04.09

    かんがるうっ子 waとbuのちがい

    お散歩の途中、するどい鳴き声に、桜の樹を見上げますと鳥がとまっています。

    飛び去らないうちに写真に収めるのは、運が左右します。

    うまく撮れたので子どもに見せますと、「わあ、すごい。年賀状に使えるね。ただし、おとうさんが生きていたらの話しやけどね。」と言います。

    今年は寅年だから、卯・辰・巳・午・未・申・酉ときて、なかなかするどい指摘かも知れないなと思ったりします。

    それにしてもおとうさんを「いたわる」のではなく「いたぶる」のは、いい加減にしましょうね。

                           2010年4月9日

                           いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2010.04.09

    クリニックだより 191回兵庫食物アレルギー研究会の報告

    4月8日夜、191回目の兵庫食物アレルギー研究会に行きました。

    今回のテーマは、「NIRSによる抗ヒスタミン薬の認知的安全性評価について」

    講師は、慶應義塾大学の渡辺茂先生です。

    難しいテーマですね。

    抗ヒスタミン薬(鼻水やかゆみ、じんましんに使うお薬です)は、外来で最もよく使われるお薬です。

    副作用として、眠気などがありますが、認知力(記憶したり、判断をする力)にも影響を与えることが分かってきました。

    NIRS(光トポグラフィー)を用いて、脳表面の血流量の変化を測定します。

    新しく出た抗ヒスタミン薬に比べて、以前の抗ヒスタミン薬では、この血流量が低下します。

    以前の抗ヒスタミン薬を服用されている方では、繰り返しの認知力テストをしますと、判断に要する時間がかかり、間違いも多くなります。

    実際の日常生活でどれくらいの感覚の差があるのかは分かりませんが、クリニックでは、抗ヒスタミン薬は、2年ほど前から新しい世代のタイプを使うようにしています。

    ご安心ください。

                           2010年4月9日

                           いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2010.04.08

    クリニックだより 校長先生にお越しいただきました

    4月7日夜、西区の小学校の校長先生に、クリニックまでお越しいただきました。

    担任の先生、養護の先生、栄養の先生もご一緒です。

    クリニックからは、研修医の先生、栄養士さんにも同席していただきました。

    6時半から9時近くまで、食物アレルギーの説明と、学校での対策を話し合いました。

    2年生と、今年1年生になったばかりの子どもさんに、たまごと牛乳のアレルギーがあります。

    給食を食べるときの席の位置をどのように配慮するとよいのか、お弁当を持っていく場合に、どのような手助けが必要なのかなど、熱い論議が続きました。

    始業式のあとのお疲れのところを、遠くのクリニックまでお越しいただき、ありがたいことです。

    おかあさんが、「これで、安心できました。」と言われたのをお聞きし、集まりを持つことができてよかったと思いました。

    ただ、明日の入学式を前に、子どもさんがベッドにつくのが遅くなったことが、気がかりになりました。                   

                           2010年4月8日

                           いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2010.04.08

    聴診器のむこうに 漫才ブームも今は昔

    6年生になったばかりの男の子が来られました。

    「学校のクラブは?」と尋ねますと、「まんざいクラブ」と言う答え。

    「で、なにをするの?」と尋ねますと、「コンビを組んで、ネタを探して・・」

    「それで、それっで」と促しますと、「人数が集まらなくって、つぶれた。」と言います。

    悪いと思いながらも大笑いをしてしまいました。

    「漫才ブームも今は昔」。栄枯盛衰は世の常という思いを強くしました。

                          2010年4月8日

                          いたやどクリニック小児科 木村彰宏 

  • 2010.04.08

    聴診器のむこうに 南アフリカへ

    サッカーワールドカップが開催されるまで、あと2か月あまり。

    日本代表のユニフォームを来た子ども達が多くなりました。

    一人目は3年生の男の子です。

    カラスのロゴが入ったブルーのユニフォーム姿での診察です。

    おかあさんが「日の丸は付いてないでしょ。」と言われます。

    なるほど、代表ユニフォームとは微妙に違います。

    それでも記念写真をパチリ。

    二人目は5年生の男の子です。

    背番号16。「OKUBO」と書いてあります。

    「ネットで買ったんです。大久保選手の直筆のサインもあるでしょ。」と言われます。

    「高かったでしょうね。でも確かヴィッセルはまだ1勝しかしていなかったんですよね。」と余計なことを言いながら、また記念写真を撮らせていただきました。

    サッカー少年には、落ち着かない初夏が、もうすぐやってきます。

                           2010年4月8日

                           いたやどクリニック小児科 木村彰宏 

  • 2010.04.08

    かんがるうっ子 取扱説明書一覧

    おかあさんが子どもに算数を教えているときの話です。

    ふたりの関係が煮詰まったときに、子どもが「おかあさんに、どう対処したらいいのか、わからんわ」と言います。

    おかあさんが「取扱説明書を見てみたら」と答えると、子どもが「なんて書いてあるの」と聞き返します。

    「危険につき、近寄らないでください」と答えると大笑い。

    ちなみに子どもの取説には「くさいオナラに注意してください」

    わたしの取説には「さむい冗談は聞き流してくだい」

    ナナの取説には「餌付けをしないでください」

    ハッちゃんの取説には「白いもの(白柴など)を近づけないでください」

    と、書かれています。

    みなさんの取扱説明書には、なんて書かれているのでしょう。

    よろしければ、お教えください。

                           2010年4月8日

                           いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2010.04.07

    クリニックだより 呼吸機能の機械がバージョンアップ

    呼吸機能を測定する機械がバージョンアップしました。

    新しい機械は、MINATO社製の「Autospirometer system7」と言います。

    組合員さんの出資金などで、購入することができました。

    ありがとうございました。

    患者さまにお返しします報告書もカラーとなり、これまで以上にお分かりいただけやすくなると思います。

    気管支喘息の治療は、長い道のりを歩むようなものですが、この機械が患者さまの行く手を照らす街灯のような役割をはたしてくれるのではないかと、期待しています。

                           2010年4月7日

                           いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2010.04.07

    7+8= わたしを捨てないで

    お散歩のときに、ゴミステーションを通りますと、今日も決められた色のゴミ袋が捨ててあります。

    可燃ゴミ、不燃ゴミ、プラゴミ、スティール缶・・。新聞紙とアルミ缶は資源回収。

    分けるのも大変ですが、捨てる日を間違わないようにするのも大変です。

    「きょうは、なにを捨てる日?」と聞きますと、「ペット」という答え。

    そばで、ナナの耳がピクンと動きます。

    ナナちゃん、大丈夫ですよ。

    あなたはペットじゃなくて、家族です。

    生ゴミの日にも、心配しないでくださいね。

                           2010年4月7日

                           いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2010.04.07

    かんがるうっ子 今日はたのしみ

    朝起きると一番に、「たのしみ!」と子どもが言います。

    「なに、何が楽しみなの?」と尋ねますと、「どうなるかと思って」

    「5年生になるか、4年生になるか、楽しみなの?」と聞きますと、「何組になるのがたのしみなのっ。それより誰といっしょになるのかがたのしみ!」と答えます。

    「好きな子がいてるの?」と尋ねますと、「なんで、そんな話しになるのん」とうまくかわされてしましました。

    わたしが小学校の高学年のときには、どの女の子と一緒のクラスになるのか、結構気になったものです。

    今日から、新学期。

    元気で通える一年でありますように。

                           2010年4月7日

                           いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2010.04.07

    クリニックだより 小学校訪問 4月6日

    4月6日、食物アレルギーの説明会に、須磨区の小学校へ出かけました。

    入学する子どもを歓迎するかのように、さくらとチューリップとビオラが咲いています。今年の一年生の仲には、牛乳アレルギーのお子さんがおられます。

    1ccの牛乳でも症状がでますので、臨時の全職員会議を開いていただきました。

    食物アレルギーの講義をさせていただいたあと、質問をお受けしました。

    給食時間にお隣の子どもとの距離を取った方がよいのか、給食の前に机をどのように拭けばよいのか、クラスの子どもが牛乳をこぼしたときにはどのように対処すればよいのか、などなど、真剣な論議が続きました。

    クリニックからは、栄養士さんも同席していただきました。

    教育現場の先生方のご苦労と熱意が感じられ、それに応えることができるよう、毎日の外来診療を大切にしていかなければならないなと思いました。

                           2010年4月7日

                           いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2010.04.06

    わたしはUFOっ子

    春休みが終わり、新学年が始まります。

    お友達のランドセルに、ケアベアのちいさなお人形が2つ、かわいく揺れています。

    「どうしたの」と尋ねますと、「UFOキャッチャーで取ってん。妹のと4つ取れてん。」と答えてくれます。

    UFOキャッチャーは、わたしも時々挑戦するのですが、うまくいきません。

    子どものあたまの上に、片手をクレーンのような形にして持って行きながら、「おじちゃんは、UFOキャッチャーで、こんなの取ってん。」と言います。

    こどもは、「なんでやねん。」といいながら、わたしの足にすばやく小さなけりをいれます。

    でも、おとうさんは、ケアベアよりも、あなたがUFOキャッチャーで取れて、いつもよかったと思っていますよ。

                           2010年4月6日

                           いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2010.04.05

    かんがるうっ子 新しい飲み物

    子どもが「ポカエリちょうだい。」と言います。

    ポカエリ、それってなに?

    どうも、ポカリスウェットと、アクエリアスが合体したようです。

    それでも迷わずポカリスウェットのペットボトルを手渡すわたしは、いったい何なんでしょう。

                           2010年4月5日

                           いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2010.04.05

    聴診器のむこうに 計算力のひみつ

    4月から2年生になる女の子に問題を出しました。

    「5たす8は、いくらかなっ?」と尋ねますと、すかさず「13」と答えます。

    あまりの早さに「えらいね、すごい計算力だね。」とほめますと、おかあさんが「この子はお金が好きなんです。」と言われます。

    うしろにいたおねえさんも「幼稚園のときには、毎日貯金箱のお金を数えていたんよ。」と言い添えます。

    ポケモンからカタカナを覚えるのも良し、お金から計算力を養うのも良し、学問の道に王道はありません。

    でも、貯めるだけではなく、お金の上手な使い方も勉強してくださいね。

                           2010年4月5日

                           いたやどクリニック小児科 木村彰宏

4/5