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2010.07.29
カンガルーの本棚 見えざる手
池上彰さんの「見えざる手が経済を動かす」(ちくまプリマー新書)を読みました。
池上さんらしい、分かりやすい表現で、経済学を語られています。
「経済学とは、資源の最適配分を考える学問です。
会社は、「ステークホルダー」(利害関係者)のものです。つまり、株主、経営者、従業員、そして、社会のものです。
市場の失敗によって、貧富の差が拡大すると社会が不安定になります。これをカバーするのが政府の役割です。
市場経済を万能視しないこと。市場経済を敵視しないこと。すべてを事故責任にしてしまわない。すべてを「お上頼み」にしない。」
経済学は難しいと思っていましたが、毎日の買い物や、医療生協や職場のこと、身近ないろいろなことが、別の目で見えてくるから不思議です。
暑い毎日ですが、肩を張らずに挑戦できる経済学の入門書です。
2010年7月29日
いたやどクリニック小児科 木村彰宏
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2010.07.29
聴診器のむこうに 作るのと、食べるのとでは
3才半の男の子のおとうさんは、パン屋さん。
パンの焼き窯は400度。それで作業場も40度。
大きな体に、汗だくの仕事です。
「余ったパンは、持って帰られるの」と聞きますと、「わたしは、ごはん派なんで。」
「いうのもはばかりますが、家にはトースターがないんです。」と言われます。
「作るのと食べるのとは別物で・・」と続けられます。
なるほど、わたしも注射の指示をよくしますが、注射をされるのは大嫌いです。
何ごとも、表と裏とがありますものね。
2010年7月29日
いたやどクリニック小児科 木村彰宏
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2010.07.29
聴診器のむこうに ウシトンボ
3才の男の子は、セミ取りに連れて行ってもらいました。
「たくさん、つかまえたの」って、尋ねますと、「えーっと、トンボ2頭(とう)」
くり返し尋ねても、頭(とう)と答えます。
日本語の数え方には、難しいものがあります。
昆虫は、匹と数えるのが一般的です。
例外的に、チョウチョとトンボは、頭(とう)と数えるらしいですが、これも次第にあいまいになってきました。
男の子はまだ、3才です。
トンボさんの数え方を、誰に教わったのかなっ。
でも、頭(とう)と数えると、ウシさんくらいの、おおきなトンボが飛んでいたのかと思ってしまします。
男の子は、おもちゃ箱の中から、羽がついたおもちゃを見つけ、「これっ、トンボ?」って聞きます。
「えーっと、それはトンボじゃなくて、たぶん蚊だとおもうよ。」
それでも興味津々。
手にとって、ひっくり返しては、見つめます。
ものしりの未来のファーブルさん。
ウシトンボを見つけたら、教えてくださいね。
2010年7月29日
いたやどクリニック小児科 木村彰宏
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2010.07.29
7+8= モデル料
おとうさんが、お菓子をもらって帰ってきました。
北海道に研修に行かれた、栄養士さんのおみやげだそうです。
箱にはなんと、わたしの似顔絵が描いてあります。
わたしって、やっぱり全国区のゆうめい犬。
うれしくってお写真を撮ってもらいました。
でも裏をよく見ると、「円山動物園のホッキョクグマを応援しています。売り上げの一部を円山動物園に寄付しております。」と書いてあります。
あれっ、この子ってホッキョクグマ?
わたしがお菓子のモデルになったら、「売り上げの一部をナナちゃんが食べるお肉に寄付しております。」って、契約してもらおうっと。
2010年7月29日
いたやどクリニック小児科 木村彰宏
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2010.07.29
聴診器のむこうに 暗闇から歯
5年生の男の子は、サッカーやけ。
「暗いところで立っていると、わからないね。」と言いますと、「大丈夫です。歯で分かりますから。」とおかあさん。
そこで、笑った顔を、写真に撮らせていただきました。
なるほど、「しろいハっ」という、コマーシャルに出てきそうな笑顔です。
スポーツ選手も、ビジュアルが大切です。
しろい歯を大切に、練習に励んでくださいね。
2010年7月29日
いたやどクリニック小児科 木村彰宏
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2010.07.29
カンガルギー情報 キャラメルコーン限定バージョン
お菓子には、定番商品のほかに、限定バージョンが販売されることがあります。
表示を見落としたために、即時型食物アレルギー症状が出現した子どもさんの例を、ご紹介します。
1才4か月の女の子。卵白アレルギーがあり、現在加熱卵白4/128個(1.4g相当)を食べています。
アレルギー検査の値は、総IgE116,卵白IgE4.99,OMIgE0.4
いつも食べているキャラメルコーン(東ハト)の夏期限定バージョン(フルーツ・オ・レ味)を与えたところ、直後より舌がヘンと訴えて、小さいじんましんが出てきました。
20分ほどで、症状は落ち着き、事なきを得ました。
成分表示を見ると、鶏卵と書かれています。(下記参照)
今回の場合は、おかあさんの成分表示の確認ミスにあたるので、メーカーさんの表示義務違反ではありません。
しかし、大きな問題が残ります。
キャラメルコーンに限らず、シリーズものの商品は、鶏卵、牛乳と言った、よくあるアレルギー成分が、バージョンによって入っているものがあったり、入っていないものがあったりと、見分けが難しくなります。
成分表示はたくさんの文字がならび、小さい字で書かれていますし、また、漢字も使われています。
小さい子どもさん自身が見分けることは困難です。
おとなから見ても、このシリーズは大丈夫だという先入観がありますので、確認ミスにつながります。
誰のための特定原材料成分表示なのかという視点から考えますと、あまりにも不親切な表示と言わざるをえません。
アレルギー特定原材料は、一目で分かる表示の工夫が求められます。
当面は自己防衛策として、買い慣れた商品であっても、毎回成分表示の確認を心がけてくださいね。
2010年7月29日
いたやどクリニック小児科 木村彰宏
◆キャラメルコーン・フルーツ オ・レ味 名称 スナック菓子(キャラメルコーン・フルーツ オ・レ味) 原材料名 砂糖、コーングリッツ(遺伝子組換えでない)、植物油脂、マーガリン、加糖れん乳、乳糖、デキストリン、チーズパウダー、脱脂粉乳、鶏卵、食塩、ホエイパウダー(乳製品)、ブドウ糖、練乳パウダー、オレンジ果汁パウダー、バナナパウダー、乳たんぱく、酵母エキスパウダー、リンゴ果汁パウダー、ソルビトール、香料、トレハロース、乳化剤、パプリカ色素、甘味料(スクラロース、ネオテーム)、酸味料、
(原材料の一部に大豆を含む)