カンガルーの小部屋

2011年 5月

  • 2011.05.20

    7+8= かくし玉

    「ハッちゃん、えっ、あのっ、そのっ、それって、もしかして・・」

    おさんぽのかえりみち、おとうさんが、おどろいたこえをだします。

    「かんぜんに、まいりました」

    いまごろになって、きづいたのですか、おとうさん。

    こうえんに、きてすぐに、ボクがくさむらに、あたまをつっこんだでしょ。

    ボクが、「やったあ」という、かおをしたのを、みなかったのですか。

    ちょうど、おくちにはいる、おおきさだったので、「かくしだま」をしていました。

    やきゅうなら、おとうさんは、かんぜんに、アウトです。

    かえりみちで、きづくなんて、ツーアウトです。

    おうちにかえって、ゆっくりと、ながめました。

    うむうむ、なかなか、「ういやつ」です。

    「394こめ」です。

    「きいろいテニスのボールの、はんぶんのおおきさだよ」と、おとうさんが、しらべてくれました。

    でも、おとうさん。

    ワンコインぶんの「ねうち」は、じゅうぶんにありますよね。

                          2011年5月20日

                          いたやどクリニック小児科 木村 彰宏   

  • 2011.05.19

    聴診器のむこうに おとうさん持ったげる

    3才前の女の子は、診察が終わると、ひとりで診察室を出ます。

    おとうさんの、大きな黒いかばんを、肩にかついで出ます。

    「まって、まって、写真を撮らせてね。」と、追いかけますと、

    かばんを手に持ち替えて、ハイポーズ。

    おとうさん想いの、お嬢さん。

    帰ったら、うちの子どもに、この写真を見せようかなっ。

                          2011年5月19日

                          いたやどクリニック小児科 木村 彰宏

  • 2011.05.18

    7+8= 遺留品発見

    よがあけて、さくやの「ようぎしゃ」かくほのげんばに、いきました。

    しゃめんをおりて、「いりゅうひん」を、さがします。

    しばらくして、はんぶんにわれた、とうめいのボールを、はっけんしました。

    「ようぎしゃ」が、ぬぎすてた、「いるい」と、おもわれます。

    しきゅう、「かがくかんてい」を、おねがいします。

    おとうさんは、あきれたかおで、いいます。

    「ハッちゃん、それって、子どものおもちゃが入っている、ガシャポンの、入れ物じゃない。」

    おとうさん、「そうさ」の、じゃまは、しないでくださいね。

    ちいさなてがかりが、おおきな「しょうこ」に、つながるかも、しれないのですからね。

                          2011年5月18日

                          いたやどクリニック小児科 木村 彰宏

  • 2011.05.18

    7+8= 深夜の大捜査線

    かいぎがおわって、おそくなってから、おとうさんが、かえってきました。  

    おさんぽは、11じまえの、しゅっぱつです。

    そらには、まんまるな、おつきさま。

    こういうよるは、ボクのおはなが、「やせい」にもどります。

    こうえんの、かなあみのむこうから、「ようぎしゃ」のにおいがします。

    あたりは、とおくに、こうえんのあかりがみえるだけ。

    ボクは、かなあみにとびついて、おとうさんに、おしえます。

    おとうさんは、あしをとめて、カメラのあかりで、たんさく。

    どうやら、「ようぎしゃ」のすがたを、かくにんしたようです。

    かなあみの、むこうがわは、きゅうな「しゃめん」。

    ボクは、とおまわりをして、しゃめんをかけあがります。

    きのえだに、ひそんでいる、「ようぎしゃ」を、かくほ。

    23じ09ふん。

    「ようぎしゃ」かくほです。

    「393こめ」のボールさんは、きいろい、おかお。

    まんげつのよるに、であったのが、「ふうん」と、おもってくださいね。

    ところで、うしろをあるく、おとうさん。

    かたで、いきをしていますが、どうしたのですか。

    これでは、あいぼうに、してあげませんよ。

                          2011年5月18日

                          いたやどクリニック小児科 木村 彰宏 

  • 2011.05.17

    クリニックだより お花畑募集中

    5月22日の「お花畑で遊ぼう」企画。

    参加受け付けを、前日(5月21日)まで、延長します。

    天気予報では、はれ。

    いろいろなゲームも考えていますので、是非ご参加ください。

    お申し込みは、いたやどクリニック小児科(078-611-1651)まで、お電話ください。

    お待ちしています。

                          2011年5月17日

                          いたやどクリニック小児科 木村 彰宏

  • 2011.05.17

    カンガルギー情報 売れ行き好評です

    兵庫食物アレルギー研究会執筆の「保護者と学校の先生に伝えたい、食物アレルギーの基礎知識」

    読みやすいと、評判をいただいています。

    板宿駅すぐ上の「井戸書店」に、置かせていただいていますが、売れ行き上々とのことで、少し安心しています。

    写真は、いつもニコニコ、森店長さん。

    電車を利用されて診察にお越しのおかあさん方は、お帰りの折に、「井戸書店」で、お買い求めください。

    お車でクリニックにお越しのおかあさん方は、木村にご相談ください。

    井戸書店から、クリニックまで、届けていただきます。

    一冊でも多く、おかあさん方に、お読みいただけることを、楽しみにしています。

                          2011年5月17日

                          いたやどクリニック小児科 木村 彰宏

  • 2011.05.17

    7+8= ボールのあかちゃん

    こうえんのベンチのちかくに、ちいさなものが、おちています。

    きいろ、あか、みずいろ、みどり。

    いろんな、いろが、あります。

    ちかよると、あまいにおい。

    「ハッちゃん、だめだめ、それ、チョコレートだから」と、おとうさんが、いいます。

    ボクは、チョコレートをたべると、「びょうき」になるそうです。

    もういちど、「おかし」のなまえをきくと、「チョコボールだよ、ハッちゃん」。

    やっぱり、ボールさんの、あかちゃんだと、おもっていました。

    「50にん」くらい、おちていますので、ひとりワンコインとして、いくらになりますか。

    ボクは、いじわるではないので、みんなで、ワンコインということで、てをうちましょうね。

    おとうさん。

                          2011年5月17日

                          いたやどクリニック小児科 木村 彰宏

  • 2011.05.17

    7+8= もうすぐ6才

    わたしは、もうすぐ6才になります。

    次の年には、1年生です。

    おねえちゃんが、学校に行く時に、途中まで一緒に連れて行ってもらいました。

    おねえちゃんのお友達は、こわがります。

    「大丈夫、大丈夫。ちょっと噛むだけだから・・」と、おとうさんが、冗談を言います。

    お友達は、ますます、わたしから離れて歩きます。

    お友達と仲良く歩きたいのに、おとうさん、じゃまをしないでくださいね。

                          2011年5月17日                   

                          いたやどクリニック小児科 木村 彰宏

  • 2011.05.16

    7+8= ぞうさんに

    おとうさんと、うえの「こうえん」に、いきました。

    あさは、つめたいかぜが、きもちいいです。

    かぜにのって、おやっ、ボールさんのにおい。

    しゃめんを、かけあがり、かれはのしたにかくれているのを、みつけました。

    「391こめ」です。

    ボクは、おはなは、1cm、たかくなりました。

    あるいていくと、みぞに、もうひとつボールさんが、うかんでいます。

    「392こめ」

    おはなは、またまた1cm、たかくなりました。

    このちょうしで、ボールさんにであうと、ボクは、「ぞうさん」になってしまいます。

    でも、「とうほくちほうのかた」のことを、かんがえると、はやく「ぞうさん」に、なりたいです。

                          2011年5月16日

                          いたやどクリニック小児科 木村 彰宏 

  • 2011.05.16

    7+8= おかえり、おとうさん

    ゆうがたおそく、おとうさんが、しゅっちょうから、かえってきました。

    おねえちゃんだけに、おみやげ。

    ボクには、ありません。

    こんなところで、「じしゅく」しないでほしいと、おもいます。

    みっかぶりの、みんといっしょの、おさんぽ。

    たのしかったです。

    おつかれの、おとうさんのために、コーヒーのあきかんを、みつけました。

    まずは、ボクが、あじみ。

    つぎは、おとうさんの、ばんですよ。

    2011年5月16日

    いたやどクリニック小児科 木村 彰宏

     

  • 2011.05.15

    カンガルギー情報 23回目のアレルギー学会②

    アレルギー学会初日の一番目のプログラムは、食物アレルギーのミニシンポジウム。

    広島の有田先生と、座長を務めます。

    8時に参加受け付けを済ませて、会場には一番乗りして、準備をします。

    8時50分から始まるミニシンポジウムは、早朝にも関わらず満席の盛況です。

    6つの発表の司会をし、質問者を整理します。

    1つの発表を10分で収めることが仕事ですが、質問者が大勢おられると収まりません。

    結局、持ち時間60分のミニシンポジウムを、10分遅れで終わり、申し訳なく思いました。

    あとで、何人かの先生に「会場で、見てたよ」と言われ、赤面しました。

    師長さん、わたしも、緊張することもあるのですよ。

                          2011年5月15日

                          いたやどクリニック小児科 木村 彰宏 

  • 2011.05.15

    カンガルギー情報 23回目のアレルギー学会①

    2011年5月14日、「23回目の日本アレルギー学会春季臨床大会」が、始まりました。

    幕張メッセは、海のそば。

    スカイツリーが遠望できます。

    9つにわかれた会場の中から、聞きたい講演会場を走り回ります。

    わたしが一日かけて選んだのは、次の7つ

    ①食物アレルギーのミニシンポジウム

    ②アレルギー疾患の心理的側面

    ③アナフィラキシーの対応

    ④東日本大震災とアレルギー

    ⑤腸内細菌と粘膜免疫

    ⑥免疫療法

    ⑦交叉反応性に基づく食物アレルギーの診断

    どの講演内容も面白く、しっかり勉強できました。

                          2011年5月15日

                          いたやどクリニック小児科 木村 彰宏

  • 2011.05.14

    カンガルギー情報 アトピッ子さんと

    2011年5月13日、夕刻の「のぞみ号」に乗り、上京。

    アトピッ子地球の子ネットワークの、吉澤さん、赤城さんとお会いしました。

    駅裏の居酒屋さんで、しばしの懇談。

    3月11日以来の、アトピッ子さんの活動の一端を、お聞きしました。

    「おかあさんが亡くなり、弟さんのアトピーが悪化して、電話で一生懸命病状を伝えようとする6年生」

    「2ヶ月間、塩むすびだけで、がんばっている男の子」

    「ようやくミルクを代えてから、アトピー性皮膚炎が落ち着いた時に、アレルギー対応のミルクが手に入らなくなり、もとの皮膚炎の状態に戻った赤ちゃん」などなど

    お聞きするわたしの方が、もらい泣きをしそうになるお話の連続です。

    今は、個人からの応援依頼を受けての支援活動をされています。

    欲しいのは、現地の生の情報です。

    被災地や避難所での「聞き取り活動」を強めてほしい。

    その声を「全国にむけて発信」してほしいと、おねがいしました。

    がんばろう、東日本。

    がんばろう、アトピッ子

                          2011年5月14日

                          いたやどクリニック小児科 木村 彰宏

  • 2011.05.14

    カンガルギー情報 203回食物アレルギー研究会

    2011年5月12日、203回目の兵庫食物アレルギー研究会を開きました。

    今回のテーマは、「ワクチンの歴史と、今後の課題」

    ファイザー株式会社の本社から、村田直樹先生にお越しいただきました。

    自称「ワクチンおたく」と言われるだけあって、何をお聞きしても、即座にお答えいただきました。

    ワクチンとは、エビデンスに基づいた医療ツール、医療経済学からも理にかなうものと説明されます。

    今の日本に求められるのは、子どもの健康をどのように守っていくのかと言う「国家戦略」○常設の予防接種諮問委員会が必要

    ○そのもとで、疾患の流行と、ワクチン効果のモニタリングが必要

    ○無過失補償制度の導入

    ○予防接種は、全て国策として無料で

    と、主張されます。

    講義をお聞きする時間が、とても短く感じられました。

                          2011年5月14日

                          いたやどクリニック小児科 木村 彰宏

  • 2011.05.13

    7+8= いってらっしゃい

    「ハッちゃん、しばらく、おとまりだからね。」

    おさんぽのときに、おとうさんが、いいます。

    とうきょうで、「アレルギーのがっかい」が、ひらかれます。

    よるは、NPOのおともだちと、「しんさいしえん」の、はなしあいを、するそうです。

    おとうさん、しっかり、ごはんをたべてくださいね。

    たべるものがなければ、ボクのごはんを、もっていきませんか。

    それから、のみすぎにも、ちゅういしてくださいね。

    おとうさんは、あまりのめないくせに、すぐにちょうしにのって、のみすぎるクセがあります。

    ナナちゃんも、しんぱいしていますよ。

    のむのなら、「とうほくちほうのおさけ」に、してくださいね。

                          2011年5月13日

                          いたやどクリニック小児科 木村 彰宏    

  • 2011.05.12

    7+8= ナナちゃんフリーズ

    わたしは、身体が濡れるのが、だいっきらい。

    雨の日は、いつも憂うつです。

    お散歩には出かけたいし、濡れたくはないし。

    おかあさんが、ピンクのレインコートを着せてくれました。

    わたしは、レインコートが、最上級にきらいなのは、みんな知っているでしょ。

    もう、完全にフリーズです。

    おとうさん、写真を撮って笑っていないで、早くどうにかしてくださいね。

                          2011年5月12日

                          いたやどクリニック小児科 木村 彰宏

  • 2011.05.12

    聴診器のむこうに プーさんと一緒に

    2才前の男の子は、茨城県からのお客さま。

    食物アレルギーの相談で来られました。

    おかあさんと、子どもさんは、兵庫県の実家に避難。

    おとうさんは、単身居残りです。

    見知らぬ土地での生活は、大変なこと。

    でも、おかあさんの明るい表情に、男の子は安心しています。

    診察の後、プーさんとご対面。

    男の子よりも、大きな身体のプーさん。

    おなかのハニーポットには、みなさんからいただいた300を超えるメッセージが、詰められています。

    プーさんは、もうすぐ福島の診療所に、お婿入りします。

    男の子が、はやくおうちに戻ることができ、プーさんと再会できるといいですね。

                          2011年5月12日

                          いたやどクリニック小児科 木村 彰宏    

  • 2011.05.11

    7+8= お鼻も、おてても

    あめが、ふりつづきます。

    おそとで、あそべないので、ボクは、つまんないです。

    「おとうさん、ハッちゃんのお散歩、ゆっくりと行ってきてあげて」と、おかあさんの、やさしいことばが、きこえます。

    よし、ボールさがしだ。

    ボクは、いきごんで、こうえんにいきました。

    おはなは、どろだらけ。

    おてては、みずびたし。

    でも、きょうは、ボールさんは、いなかったです。

    「ハッちゃん、えらかったね」

    おうちにかえって、おとうさんが、からだをふいてくれました。

    ボクのきもちをわかってくれる、おとうさんも、おかあさんも、ボクは、だいすきです。

                          2011年5月11日

                          いたやどクリニック小児科 木村 彰宏

  • 2011.05.10

    かんがるうっ子 くらべっこ

    「朝ごはんをドライフーズにしたら?」という話題のあと、子どもが尋ねます。

    「おとうさん。病院と、家と、どっちがきついと思う?」

    なんという、微妙な質問なのでしょう。

    そこで、正直に答えました。

    「中華料理と、お好み焼きと、どちらが食べたい?。あなたと、ナナちゃんと、どちらがかわいいと思う?」

    そこへ、おかあさんが助け舟。

    「ナナちゃんは、『起きなさい』って言えば、すぐに起きるし。『お散歩よ』って言えば、すぐにお散歩に行く準備をするし。」

    おかあさんの助言は、ふたつから、ひとつを選ぶときに、いいヒントになります。

    たとえ話のひきあいにだされた子どもは、「自爆したわっ」と、早々に登校の準備をします。

    人生では、いろいろな場面で、「究極の選択」を迫られることがあるでしょう。

    家庭での、小さな会話が、案外良い勉強になるのかも知れませんね。

                          2011年5月10日

                          いたやどクリニック小児科 木村 彰宏

  • 2011.05.10

    7+8= 心やさしき提案

    あたしとハッちゃんのブログは、病院でも話題に。

    わたしが、おとうさんの朝ごはんを食べてしまったブログも、大好評です。

    病院から帰ってきたおとうさんが、わたしに、こうつぶやきました。

    「ナナちゃん、おとうさんね、病院ですごい提案をされたんよ。」

    わたしは、「なんのことだろう」と思いました。

    「あのね、ブログを読んだ師長さんがね、『これから、ナナちゃんのドライ・フードを食べたら、ええやん』と、言うんよ。」

    わたしは、師長さんの提案は、いくらなんでも、あんまりだと思います。

    だって、おとうさんが食べるとしたら、カンガルー・フードです。

    そこのところ、よろしくねっ。

                          2011年5月10日

                          いたやどクリニック小児科 木村 彰宏

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