カンガルーの小部屋

2011年 5月

  • 2011.05.09

    かんがるう目線 いろいろな支援

    20数年続いている「神戸発達勉強会」

    参加された小学校の先生から、素敵なお話をお聞きしました。

    女先生の息子さんは、今年高校に入学。

    おとうさんが、息子さんに、こう話されたそうです。

    「震災の募金をしたら、その4倍の額を、おとうさんも上乗せして募金するからね。」

    入学のお祝いにいただいたお金の中から、息子さんは2万円を募金に回すと言いました。

    おとうさんは「ムムム・・」

    それでも、おとうさんは8万円をたして、10万円を郵便局の募金窓口に、持って行かれたそうです。

    この話をお聞きして、おとうさんの胸中を察して、苦笑しました。

    子どものことだから、どうせ数千円の額だろうと、読み間違われたおとうさん。

    息子さんは、おとうさんの思惑よりも、ずーっと大人になっていました。

    それでも、息子さんとの約束を守って、なけなしのお金を出されたおとうさん。

    このお金は、息子さんにも、おとうさんにも、その額以上の価値がありそうですね。

    いろいろな支援。

    わたしも、ずーっと、ずーっと息長く、支援を続けたいと思います。

                          2011年5月9日

                          いたやどクリニック小児科 木村 彰宏

  • 2011.05.08

    7+8= 家族みんなで

    朝食の途中に、おとうさんは、立ち上がって、別の部屋に行きました。

    目の前には、おいしそうな菓子パン。

    いっただっきま~す。

    「えっ、ナナ!。なんでっ」

    ダイニングに戻ってきたおとうさんの、驚いた顔。

    みなさんに、お見せしたかったくらいです。

    「まだ、10分の1ぐらいしか、食べていなかったのに・・。朝ごはん、なくなったじゃない。」と、おとうさんが、なげきます。

    おとうさん、ダイエット、ダイエットですよ。

    「もう、ナナとは、親でも子でもないからね。」と、おとうさんの怒りは、収まりません。

    「その点、おねえちゃんは、えらいねっ。つまみ食いなんて、しないからね。」と、たたみかけます。

    その横から「この間、おとうさんの、晩御飯のブロッコリー、少し食べといたよ。」と、おねえちゃんのコメント。

    知らぬは、おとうさんだけですね。

    家族みんなで、おとうさんのダイエットに、協力していますからね。

                          2011年5月8日

                          いたやどクリニック小児科 木村 彰宏

  • 2011.05.08

    かんがるうっ子 巨大化の予感

    定食屋さんに出かけ、子どもが頼んだメニューは、巨大化の予感。

    とんかつ、玉子焼き、サーモンのお刺身、揚げだし豆腐、納豆に、白ごはん。

    見る見る間に、おなかに収まります。

    だんだん、おとうさんのおなかの形に、似てきましたよ。

                          2011年5月8日

                          いたやどクリニック小児科 木村 彰宏

  • 2011.05.08

    7+8= おとうさんよろしくね

    あめあがりの、こうえん。

    ぬれたくさで、あしが、よごれます。

    それでも、ボクは、ボールさがし。

    しゃめんのところ、みぞのところ。

    ボールが、すんでいそうなところを、さがします。

    でも、けさは、ボールさんは、みんなかくれて、でてきません。

    あきらめて、おうちにかえろうとすると、こうえんのでぐちで、おおきなボールさんが、まっていました。

    あまりにも、おおきいので、ボクのおくちでは、はこべません。

    おとうさん、はこんでいってくださいね。

    それから、ツーコインも、よろしくね。

                          2011年5月8日

                          いたやどクリニック小児科 木村 彰宏  

  • 2011.05.07

    クリニックだより プーさんの願い

    福島の「いいの診療所」に、お婿に行く予定のプーさん。

    おなかに抱いた、「ハニーポット」は、メッセージカードでいっぱいです。

    でも、プーさんには、心配事があります。

    それは、まだ、名前がないこと。

    みなさん、かわいい名前を、考えてくださいね。

                          2011年5月7日

                          いたやどクリニック小児科 木村 彰宏

  • 2011.05.07

    7+8= ドラゴンボール

    「ボールのき」こうえんにいくと、おじさんが、ダンスをしています。

    てあしを、まげたり、のばしたり。

    とってもふしぎなダンスです。

    ボクは、かいだんのうえから、すっかり、みとれていました。

    「ハッちゃん、あれは、たいきょくけんというんだよ」と、おとうさんが、おしえてくれました。

    「たいきょくけん?」

    ボクには、「にんげん」みたいにみえるけど、ワンちゃんなんですね。

    おじさんが、おしまいにしたあと、「ボールのき」に、おりていきました。

    ボールをふたつ、はっけ~ん。

    「389こめ」と、「390こめ」です。

    「ハッちゃん、もしかしたら、ドラゴンボールかも、しれないね」と、おとうさんが、おどろいています。

    「たいきょくけん」という、ワンちゃんは、ドラゴンボールを、うむのですね。

    きょうは、あさから、いっぱい、おべんきょうが、できました。

                          2011年5月7日

                          いたやどクリニック小児科 木村 彰宏

  • 2011.05.06

    かんがるう目線 おひるごはんを食べながら

    連休明けの金曜日、いつもの定食屋さんでお昼をいただきました。

    おはしを動かしながら、お行儀わるく、新聞に目を通します。

    読売新聞5月5日号の「こどもの詩」

    詩人の長田弘さんが選ばれた、子どもの詩に目が留まりました。

    大好きな私のランドセル   大津 暖(はる)

    大好きな私のランドセル

    大好きな水色のランドセル

    たった2年でさよならしたよ

    大好きな私のランドセル

    今日から赤いランドセル

    大じに 大じにつかいます

         (岩手県大船渡市・越喜来小3年)

    暖ちゃんのやさしさと、悲しみが、わたしのこころに押し寄せて、

    ごはんが喉を通らなくなりました。

    暖ちゃん。

    あたらしいランドセルを、いっぱい大事にしてあげてくださいね。

                          2011年5月6日

                          いたやどクリニック小児科 木村 彰宏

  • 2011.05.06

    7+8= お休みの日もがんばるぞ

    3れんきゅう。

    おとうさんたちは、おでかけばかりで、ボクをかまってくれません。

    ナナちゃんは、イライラとして、ボクのくびに、かみつきます。

    ボクも、ボールあつめができないので、きもちがしずみます。

    「今日は、一日、おうちでゆっくりしようか」と、おとうさん。

    やったあ。ボクたちのきもちを、わかってくれたのですね。

    そとで、おかねをつかわないで、ぼきんで、おかねをつかうように、さっそく、ボールを2つ、あつめてあげました。

    「387こめ」と、「388こめ」です。

    はやく、「つうさんきろく400こ」に、ならないかなあ。

                          2011年5月6日

                          いたやどクリニック小児科 木村 彰宏

  • 2011.05.05

    7+8= ボクもレッドカーペット

    きょうは、「こどものひ」

    ナナちゃんがあるいた、「レッドカーペット」に、つれていってもらいました。

    「おはな」は、いっぱいおちていたけど、ボールは、いません。

    つまらないので、からだをかいていますと、パチリ。

    おとうさん、ボクのしゃしんをのせても、ぼきんにはなりませんよ。

    かえりみち、おとうさんを、「しーちゃん」のところに、ひっぱっていきました。

    しーちゃんは、ボクがつけた「あだな」です。

    ワンワンほえないで、しっぽをふって、いつもボクをかんげいしてくれます。

    ボクは、しーちゃんのことが、すきです。

    それに、しーちゃんといっしょに、しゃしんをとると、100えんのぼきんができます。

    おともだちと、ぼきんと。

    こういうのを、「いっせきにちょう」と、いうんですね。

    おとうさん。

                          2011年5月5日

                          いたやどクリニック小児科 木村 彰宏

  • 2011.05.04

    7+8= わたしのPTSD

    おすもう公園に、工事用のコーンが、置いてあります。

    おとうさんは、ふたつのコーンのあいだを、歩かせようとします。

    おとうさん、わたしが、コーンのことが嫌いなわけを、知ってるでしょ。

    小さい時に、おとうさんが、コーンを蹴飛ばして、わたしの身体にあたりました。

    わたしは、怪獣さんが飛びかかってきたのかと思って、本当にこわくて、逃げまわりました。

    しばいぬの世界にも、PTSDという言葉は、あるのですよ。

    お医者のくせに、大事なことは、忘れないでくださいね。

    おとうさん。

                          2011年5月4日

                          いたやどクリニック小児科 木村 彰宏

  • 2011.05.04

    7+8= ほえて、ごめんなさい

    あさのおさんぽで、、ワンちゃんと、であいました。

    ほそい、みちですれちがいました。

    ワンちゃんは、ふせをして、まってくれます。

    「かしこいですね」と、おとうさん。

    うろうろしている、ボクは、どうで、かしこくないですよ~だ。

    「おおきいですね、なんキロあるのですか?」と、おじさん。

    ボクのたいじゅうを、わだいには、してほしくありません。

    「なんさいに、なられるのですか?」と、またまた、おとうさん。

    「13さい、です。だいぶ、ふとってきました。」と、おじさん。

    「そうですか、でも、あしこしが、しっかりされていますね。」と、おとうさん。

    ボクは、だんだんと、たいくつになって、「ウ~、ワン」って、ほえてしまいました。

    かえりみち、なかよしの「しーちゃん」と、あいました。

    さっき、であったことを、おはなしすると、「ハッちゃん、おばあさんには、やさしくしてあげてね」と、ちゅういされました、

    ぼくは、すこし、はずかしくなりました。

    おばあさん、ごめんなさい。

    こんど、おあいしたときには、ほえないで、ごあいさつしますからね。

                          2011年5月4日

                          いたやどクリニック小児科 木村 彰宏

  • 2011.05.03

    かんがるう目線 おめでとう64才

    64年前、この国に、新しい指針が作られました。

    名前を、「日本国憲法」と言います。

    憲法は、その国の今と、未来を指し示す指針です。

    その国を、どのような国にしたいのかという、その大きな理想のもとで、みんなは力を合わせて働きます。

    何を作って生活するのか、子どもの教育はどうするのか、困っている人はどのように助けるのか、よその国とのもめごとは、どのように解決するのか、などなど。

    その時々の課題で、なにを選択すればよいのかと迷う時に、憲法は、わたし達の行き先を、ゆるぎなく指し示してくれます。

    最近、心に残る一文に出会いました。

    岩波書店刊「世界」5月号の中で、内橋克人氏が大震災に寄せられた一文です。

    「分断、対立、競争に代えて、連帯、参加、協同を原理とする、足腰の強い『共生セクター』へ向けて・・」

    連帯、参加、協同という原理は、憲法を育てていく上での基本のように思います。

    そして、わたし達、医療生協の活動の基本です。

    おめでとう、64才。

    憲法が指し示す、豊かな未来へと続く道を、医療生協と共に歩んでいこうと思います。

                          2011年5月3日

                          いたやどクリニック小児科 木村 彰宏

  • 2011.05.03

    聴診器のむこうに うれしいお客さま

    「先生、お客さまです。」

    診察の合間に、看護師さんが微笑みながら、こう伝えます。

    誰かなと思いながら、診察室の入り口をみていますと、なつかしい顔が・・

    小さい時から、アレルギーで通っていただいていた青年です。

    今の仕事先は、佐渡。

    年に一度の帰省に合わせて、訪ねてきてくださいました。

    なつかしさと、うれしさで、涙目になります。

    熱い握手を交わしながら、再会を喜びました。

    下積みの仕事の先に、自分がほんとうにやりたい仕事が待っているはず。

    あなたは、わたしの、自慢の患者さんです。

                          2011年5月3日

                          いたやどクリニック小児科 木村 彰宏

  • 2011.05.02

    7+8= ボールじゃないもん

    「ハッちゃん、ほら、ボールだよ。お写真とろうよ。」と、おとうさんが、いいます。

    おとうさんが、きげんがいいときには、なにか「うら」があります。

    たしかに、「しろくて、まあるいもの」が、おちています。

    でも、いつものボールじゃありません。

    かぜで、ゆれています。

    ふわふわ、しています。

    これって「たんぽぽさんのわたげ」じゃ、ないですか。

    ボクも、「たんぽぽさん」のことぐらいは、しっていますよ。

    ボクは、ボールがおちていないかと、しんけんなんです。

    「しゅうちゅうりょく」を、みだすようなことは、いわないでくださいね。

    おとうさん。

                          2011年5月2日

                          いたやどクリニック小児科 木村 彰宏 

  • 2011.05.01

    7+8= おつかれさまでも

    「ハッちゃん、おなかがすいたよ~」

    なさけないこえをして、おとうさんが、かえってきました。

    れんきゅうちゅうのどようびで、がいらいかんじゃさんが、おおぜいこられたそうです。

    「ふかしけん」というひとも、13にん。

    おとうさんが、あんまり、「疲れた、つかれた」と、じぶんのことばかりいうので、ボクは、すこし、はらがたちました。

    ゆうがたの4じはんまで、しんさつをまっておられた、かんじゃさんのきもちを、かんがえないのですか。

    それに、「とうほくちほう」のひとは、おなかがすいても、たべるものがないのですよ。

    ボクは、こまっているひとのことを、わすれたことは、ありません。

    ゆうがたの、おさんぽのときに、ぜったいに、ボールをみつけようと、おもいました。

    ボクの、きもちがつうじたのか、こうえんのかいだんで、みつけました。

    「387こめ」です。

    おとうさんの、きもちのいいかげんさは、かみさまも、みていますよ。

    すこしぐらいしんどくても、ブツブツいわないで、はたらいてくださいね。

                          2011年5月1日

                          いたやどクリニック小児科 木村 彰宏

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