カンガルーの小部屋

2014年 2月

  • 2014.02.28

    カンガルーの本棚 あたたかい

    高田郁さんの「みをつくし料理帖 美雪晴れ」(ハルキ文庫)を、読みました。

    シリーズ9作目の最新作です。

    前作から半年以上あけた発刊ですが、数ページ読むうちに、澪の世界に引き戻されます。

    主人公の料理人「澪」は、進むべき2つの道に迷います。

    利を薄くして、少しでも多くのひとに買ってもらう商い。

    利を厚くして、それが買えるひとにだけ買ってもらう商い。

    食は命を繋ぐ最も大切なもの、食べるひとを健やかにする料理こそ作り続けたい。

    料理人の生き方を借りて、人の生きる道を問い続ける作品です。

    次号が終章とのこと

    待ち遠しいような、寂しいような気がします。

    2014年2月28日

    いたやどクリニック小児科 木村 彰宏

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  • 2014.02.28

    7+8= 春のにおい

    暖かくなると、急に いろんなにおいが 湧きでてきます。

    樹のにおい、石のにおい、草のにおい

    一つひとつ確かめて、お散歩します。

    「ナナ、もうお仕事に行く時間だから・・」

    おとうさんは、わたしを急がします。

    春のにおいがするって、

    みんなに教えてあげるのも、大切だと思いませんか、

    おとうさん。

    2014年2月28日

    いたやどクリニック小児科 木村 彰宏

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  • 2014.02.27

    7+8= なごり雪競争

    あたたかくなったので ゆっくり おさんぽしたいです。

    だけど、おねぼう おとうさんには、じかんがありません。

    おさんぽ とちゅうで ひきかえそうとします。

    ボクは、あしをふんばって、ていこうします。

    「ハッちゃん、おねがいだから、きょうは おさんぽ おしまいにしようね」

    そこまで あたまをさげられると、しかたありません。

    しばらく あるくと、ゆきのやま。

    ゆきがふって、10にちたつのに、ふしぎです。

    いそいでいるはずの おとうさんが カメラマンに へんしんします。

    おうちの げんかんで、また カメラマン。

    ゆきの のこりをくらべて、どうするんですか。

    もう いいとしだから、すぐにあつくなるせいしつは

    はずかしいですよ、

    おとうさん。

    2014年2月27日

    いたやどクリニック小児科 木村 彰宏

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  • 2014.02.26

    カンガルーの本棚 家庭科っておもしろい

    南野忠晴さんの「正しいパンツのたたみ方」(岩波ジュニア新書)を、読みました。

    本を選ぶ時、あなたは何を参考にしますか。

    シリーズものの最新作。

    同じ著者の固め読み。

    それでは、新しい本に出会う事はかないません。

    友だちからの、情報は貴重です。

    新聞や雑誌の書評も参考になります。

    でも、一番の醍醐味は、書店で手にとってフリーに選ぶ時。

    書名、表紙の絵、裏書き、目次を総動員して、しばらく時間を共にする本を選びます。

    「正しいパンツのたたみ方」は、書名のおもしろさに引かれた一冊です。

    自立度のチェック

    家族の定義

    理想の結婚相手

    社会の中で生きる

    高校生に向けた本だけに、どの項目も優しい文体ですが、奥が深く考えさせられます。

    まだ始まったばかりの2014年ですが、一押しのお勧め本です。

    2014年2月26日

    いたやどクリニック小児科 木村 彰宏

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  • 2014.02.25

    聴診器のむこうに さびしがりやの4才

    男の子は、明日が4才のお誕生日。

    「ねえねえ、何才になるの?」と、たずねると、

    指を立てながら 「3才」

    うしろから おかあさんが、

    「3才じゃなくって、お誕生日が来たら、何才になるの?」と、フォローします。

    男の子は「5才」と、答えます。

    3才の次は、5才。

    それでは 4才が寂しがりますよ。

    でも、お誕生日のお祝いのシールをたくさんあげましょうね。

    2014年2月25日

    いたやどクリニック小児科 木村 彰宏

    冬2014.02.11  (16)

  • 2014.02.25

    7+8= 大物ふたつ

    よるの おさんぽみちの まんなかに

    おおきな しろいボールがふたつ。

    これは なにか しかけが ありそうです。

    ボクは、すっかり けいかいします。

    しっぽを さげて あたまを ひくくして

    ゆっくりと ちかよります。

    「ハッちゃん それって、 ゆきだるまの あたまと からだ かも」

    おとうさんは、のんきなことを いいますが

    「ばくだん」だったら、どうするんですか。

    ききかんりの あまさは、じこに つながるって、

    おとうさんが いつも いってることでしょ。

    2014年2月25日

    いたやどクリニック小児科 木村 彰宏

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  • 2014.02.25

    7+8= 頭を冷やして

    わたしは、雪が好きです。

    わたしは、だあれも歩いていない、真っ白な雪が好きです。

    雪の中から、いいにおい。

    思わずお顔を 雪の中に突っ込みます。

    冷たいけど、いい気持ち。

    おとうさんも、熱くなったら、

    頭を冷やす時に、試してみてくださいね。

    2014年2月25日

    いたやどクリニック小児科 木村 彰宏

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  • 2014.02.25

    7+8= おとうさんに気を使って

    すこし まえの ことですが

    ゆきがふったひは

    おとうさんは おおいそがしです。

    どうろの じょせつを しているふりをして

    ヘンなものを つくっています。

    まえに ゆきが ふったとき

    ナナちゃんに ちゅういされたので

    きょうは きをつかって

    しゃしんのモデルに なってあげました。

    「ハッちゃんが ふたり いるみたいね」

    おとうさんは すっかり ごきげんです。

    2014年2月25日

    いたやどクリニック小児科 木村 彰宏

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  • 2014.02.25

    カンガルーの輪舞曲 かみつきカンガルー

    2月23日、「第39回学術運動集会」に参加しました。

    いたやどクリニックも所属する、兵庫民医連の学会です。

    医師だけでなく、歯科医師、看護師、保健師、薬剤師、栄養士、介護士、事務職員など、

    さまざまな職員が一堂に会して、日頃の実践の報告を行います。

    わたしは、リメイク版「食物アナフィラキシーに対する教職員の理解度調査」

    食物アナフィラキシーを見た経験がない職員に、レクチャーするつもりで発表します。

    ひとつ気になる発表がありました。

    抗インフルエンザ薬についての発表です。

    副作用と、有害事象報告と、

    言葉の使い方の問題と言えば、使い方の問題なのですが、

    考えを正確に表すのも、言葉の問題。

    誤解を与えかねない言葉遣いは、慎重にあるべきです。

    思わず「かみつきカンガルー」に、なってしまいました。

    少し言葉がきつすぎたかな、反省、反省。

    2014年2月25日

    いたやどクリニック小児科 木村 彰宏

    冬2014.02.23  (12) SONY DSC

  • 2014.02.24

    カンガルーの本棚 受験は必要か?

    林修先生の「受験必要論」(集英社)を、読みました。

    林修先生と言えば、「今でしょ!」のフレーズで一世を風靡した

    東進ハイスクールの現代文講師です。

    この本は、インタビューに答える形で話されたものを、まとめた一冊。

    ソチオリンピックでの日本人選手の活躍に、一喜一憂するこの頃、

    林修先生は、スポーツの世界だけではなく、学問の世界での努力も評価するべきだと説きます。

    10台後半に、スポーツであれ、芸術であれ、学問であれ、

    自分の限界まで精いっぱい努力する事が、その後の人生の礎になると言われます。

    そして、

    「競争が、勝ち負けがあることを認めたうえで、勝者が敗者に対して手を差し伸べることが大切なんだ、と教えるべきだと思います。

    負けたからすべてを否定されるというのも、買ったから何をやってもいいというのも間違いだということも教えるべきだと思います。」と、述べられます。

    「鉄は熱いうちに打て」という言葉があります。

    若い時の努力には、おおいに同意です。

    しかし、勝者敗者論には違和感を覚えます。

    「勝者には全ての自由を、そして敗者には生きる権利の剥奪を」という

    新自由主義の嵐の中で、

    教育による倫理観の育成には限界を感じるのは、私だけでしょうか。

    2014年2月24日

    いたやどクリニック小児科 木村 彰宏

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  • 2014.02.23

    カンガルーの本棚 星先生

    星新一氏の「ちぐはぐな部品」(角川文庫)を、読みました。

    先日、テレビ放映された連作ドラマを見て、

    子どもと買い求めました。

    星新一氏と言えば、ショート・ショートを世に広めた作家です。

    わたしが、中学生の頃に、何冊も何冊も読みふけった記憶があります。

    50年近くが経ち、再読してもその斬新なアイデアには、驚かされます。

    「人が考えないような事を、考えてみよう。人を あっと言わせてみよう」という

    わたしの「遊び心」精神は、この本に影響を受けたに違いありません。

    2014年2月23日

    いたやどクリニック小児科 木村 彰宏

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  • 2014.02.22

    7+8= にゃんにゃんにゃん

    今日2月22日は、「ネコの日」です。

    わたしは、ストーブが好きだし、お魚も大好物です。

    おねえちゃんからは、ネコっぽいと言われますが、

    由緒正しい、柴犬です。

    「ネコの日」なんて、関係ないですからね。

    でも、おいしいお菓子をもらえるのなら、

    「にゃんにゃんにゃん」って鳴く練習を、してみましょうか。

    2014年2月22日

    いたやどクリニック小児科 木村 彰宏

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  • 2014.02.21

    7+8= これってドラえもん?

    すこしずつ ゆきがとけてきたので、

    これまで とおれなかった おさんぽみちが さいかいします。

    あるくと、いろんな 「ゆきだるまさん」が います。

    でも、このこは、いろが すこしヘン。

    あおくて、めがあって、

    「ハッちゃん、これって、『ドラえもん』 かもしれないね」

    ボクは ドラえもんさんが だれか わかりません。

    きっと、おとうさんの わかいときに にたひと なんでしょうね。

    2014年2月21日

    いたやどクリニック小児科 木村 彰宏

    冬2014.02.12  (11)

  • 2014.02.20

    カンガルーの本棚 走

    三浦しをんさんの「風が強く吹いている」(新潮文庫)を、読みました。

    10人の若者が、箱根駅伝を目指す青春小説です。

    1月に行った 医学部を目指す受験生への模擬面接の席上、

    「最もお勧めの1冊は」と言う質問への 高校生の答えが、

    「風が強く吹いている」でした。

    速さではなく、強さを。

    走る事には程遠いわたしも、ワクワクどきどきの1冊でした。

    2014年2月20日

    いたやどクリニック小児科 木村 彰宏

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  • 2014.02.20

    かんがるうっ子 おとうさんはヘン

    かんがるうっ子が 体調を崩し、学校をお休みします。

    おとうさんは 仕事から帰って、

    真っ先に かんがるうっ子の額に手をあてて、質問します。

    「熱はない?。おとうさん、普通に見える?」

    かんがるうっ子の答えは、「普通に見えない」

    これは重症、困ったことです。

    「だったら、どう見える?」っと、確認すると、

    「ヘンに見える」

    冗談が言えるようなら、大丈夫。

    明日は、登校しましょうね。

    2014年2月20日

    いたやどクリニック小児科 木村 彰宏

    冬2014.02.18  (127)

     

  • 2014.02.19

    7+8= ことしはPSP

    こうえんの ゆきは すこし とけてきます。

    にくきゅうが つめたいけど、へいきです。

    ゆきの あいだから、くろいもの、

    ボールにしたら、たいらです。

    「ハッちゃん、これ、ゲームのPSP とちがうかなあ」

    おとうさんは、さっそく、ゆきのなかの PSPを たすけます。

    「これは、『しゅうとくぶつ』 だから、けいさつに とどけようね」

    おとうさんは、はりきってます。

    そういえば、ボクが ちいさいとき、

    こうえんで、「DS」を みつけたことがあります。

    けいさつに とどけると、はんとしごに もらえました。

    でも、おとしぬしさんのもとに、かえるほうが いいとおもいます。

    おとうさん はやく とどけましょうね

    2014年2月19日

    いたやどクリニック小児科 木村 彰宏

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  • 2014.02.18

    7+8= かまくらのでぐち

    おさんぽみちには、ふしぎなものが たくさん あります。

    けさ みつけたのは、おおきな トンネルです。

    おかおを いれてみたけど、むこうが みえないです。

    でぐちが ないです。

    「ハッちゃん、これ、もしかしたら 『かまくら』かも しれないね」

    ものしりがおの、おとうさんが いいます。

    ボクは、おさきまっくらは きらいです。

    むこうがみえる、『かまくら』を、つくってほしいと おもいます。

    2014年2月18日

    いたやどクリニック小児科 木村 彰宏

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  • 2014.02.18

    7+8= わたしのお顔

    また雪が降りました。

    前の雪の時、おとうさんが、ハッちゃんのお顔を、描いたので、

    今度は、わたしを描いてって、お願いしました。

    できあがりは、少しヘン。

    でも、おとうさんの気持ちは、伝わってきましたよ。

    おとうさん、ありがとう。

    2014年2月18日

    いたやどクリニック小児科 木村 彰宏

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  • 2014.02.18

    カンガルギー情報 あなたのまわりのアレルゲン

    2月13日、228回目になる兵庫食物アレルギー研究会を開きました。

    今月のテーマは、「家庭内のアレルゲン」

    ダニ、ゴキブリ、ユスリカ、イヌ、ネコ、花粉、カビなどなど

    いろいろなアレルゲンが、わたし達をとりまいています。

    講師は、アレルギー検査会社のファディアさん。

    しっかり勉強させていただきました。

    2014年2月18日

    いたやどクリニック小児科 木村 彰宏

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  • 2014.02.17

    シネマ・カンガルー ゼロからの思い

    百田尚樹さん原作の映画「永遠の0」を、観ました。

    封切られて時間が経っているにも関らず、満席の盛況です。

    岡田准一さんの熱演が光ります。

    司法浪人の主人公が、祖父宮部久藏の生き方をさかのぼる物語です。

    宮部久藏は、海軍屈指のゼロ戦パイロット。

    愛する妻や子の元に帰りたいと、ただそれだけを願います。

    その宮部が、なぜ特攻隊に志願したのか。

    主人公の疑問は、私の疑問でもありました。

    学徒出陣し特攻隊のパイロットとして養成された教え子たちが、次々と命を散らしていく。

    自責の念から、宮部は自らも死地におもむく決意をします。

    自己犠牲。

    生き続けたかったけれど、それが叶わなかった者の悲しみが、伝わってきます。

    青年に、究極の選択を強いた指導者への、許すことのできない怒りが湧きあがります。

    同時に、この時代にあっても戦争反対を貫いた人々がいたことも思い起こします。

    今時代は 祖父や父の世代の思いをねじ曲げて、進もうとしているかのようです。

    撮影にあたっての自衛隊の全面協力に、きな臭さを感じるのは、私だけでしょうか。

    本当の勇気は、「命を粗末にしないこと。自らも、まわりの人の命を大切にすること」

    わたし達の役割は、昔を懐かしむのではなく、青年たちの夢を守り育てること。

    戦争を繰り返してはいけないというメッセージだけが、この映画を通して広まりますように。

    2014年2月17日

    いたやどクリニック小児科 木村 彰宏

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