カンガルーの小部屋

  • 2015.08.09

    カンガルーの本棚 重い1ページ

    1

    「絶歌」(太田出版)を、読みました。

    小児科の田村先生にお借りしたのですが、10日経っても少しも読み進みません。

    重い重い1ページ

    4分の1ほど読み、あまりにも心がこもらない文章に自分なりに納得し、

    もう読まないと宣言したものの、やはり気になり中盤から後半戦へ

    母親との会話、2人の弟との交流の中で、少しずつ彼の混乱、弱さ、本心が現れてきます。

    「人を殺すことは、なぜよくないのか」

    彼は問い続け、自分なりの答えを見つけます。

    この本を読みながら、さだまさしさんの「償い」を思い出しました。

    亡くなられた お二人の方に、あらためて哀悼の意を表します。

    彼が、自分のなした罪から逃げることなく、元少年Aからふつうの大人に変わられることを切に希望します。

                    2015年8月9日

                    いたやどクリニック 木村彰宏