カンガルーの小部屋

  • 2016.06.28

    カンガルーの本棚 助けること助けられること

    71wA-CGBd0L[1]

    梨木香歩さんの「雪と珊瑚と」(角川文庫)を、読みました。

    生まれたばかりの雪を育てながら奮闘するシングルマザーの珊瑚

    アルバイトしていたお店が閉店することを期に、

    仕事疲れの人がホッとできる食べ物屋さんを開こうと考えます。

    出会う人に助けられながら、どこかで助けられることを期待する自分に葛藤します。

    助けられるとは、感謝が6割、屈辱感が2割、反感が2割と、著者は記します。

    人を助けるとは、人に助けられるとは

    善意の意味を考えさせられる小説です。

           2016年6月28日

           いたやどクリニック 木村彰宏