カンガルーの小部屋

  • 2016.12.10

    カンガルーの本棚 憲法の番人

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    佐藤功さんの「憲法と君たち」(時事通信社)を、読みました。

    1955年に書かれた本の、復刻版です。

    押し付け憲法という中傷は、その当時からありましたが、

    日本国憲法の作成に深くかかわられた著者は、人類の英知の到達点だと明確に否定されます。

    以下、本文中より抜粋します。

    「裁判所も憲法の番人だし、また国会も、内閣も、議員や政党もじつはみんな憲法の番人なはずなのだが、国民はそれらの番人のそのまた番人だということになる、最後に憲法を守るのは国民の仕事だ

    多くの日本人が、あの戦争で命を捨てた。また、あの原子爆弾で二十何万の人が死んだ。

    こういうふうに考えれば、今の日本の憲法を、どんなふうに変えてもいいということにはならないということが、君たちにもわかるだろう。

    民主主義と、基本的人権と、そうして平和、この三つはどうしても変えてはならないことだということ・・

    憲法が君たちを守る。君たちが憲法を守る。」

    著者の熱いメッセージは、今の時代にこそ、私たちの心に響きます。

          2016年12月10日

          いたやどクリニック 木村彰宏