カンガルーの小部屋

  • 2023.02.07

    カンガルーの本棚 貧しい国に

    小林美希さんの「年収443万円・安すぎる国の絶望的な生活」(講談社現代新書)

    を読みました。

    電気代、ガス代、生鮮食料品、みそ、しょうゆ

    値上げのニュースを聞かない日はありません。

    その国で暮らす人々は、ペットボトルのお茶を買わずに水筒を持参し、

    ケーキや、スタバは高根の花

    街には非正規社員があふれ、コロナ禍で失業者も増えています。

    若者はその日の暮らしに忙しく、

    結婚する資金もなく、子育てしようにも教育費が重くのしかかります。

    小林先生は、生活者の生の声に耳を傾けられ

    就職氷河期を過ごした、もはや若者とは言えない世代の声を書きとめられます。

    胸が痛くなるような現実

    その現実から目をそらすまいと、誓いを新たにさせる1冊です。

    2023年2月7日

    いたやどクリニック小児科 木村彰宏

    61rZch7IqdL