カンガルーの小部屋

  • 2023.05.10

    カンガルーの本棚 それぞれの秘密

    凪良ゆうさんの「神様のビオトープ」(講談社タイガ)を読みました。

    事故で夫を亡くした主人公は、残された家で夫の幽霊と出会います。

    彼女にしか見えない姿、聞こえない声をたよりに、

    夫との二人の生活を続けます。

    そこに現れる、普通の人々に隠された秘密とは

    彼の最期の選択を探し続ける女子大生

    ロボットとの友情を取り戻そうとする小学生

    成熟を拒み続ける大学生

    美しさの中に、恋心を隠し続ける高校生

    それぞれが秘密を抱えながら暮らすことの普通さを、

    小説は教えてくれます。

    2023年5月10日

    いたやどクリニック小児科 木村彰宏

    61RYRxVeDTL