カンガルーの小部屋

  • 2023.11.01

    カンガルーの本棚 希望を胸に

    西條奈加さんの「千年鬼」(徳間文庫)を読みました。

    1000年を超える小鬼と少女との物語。

    人の胸の中に巣くうという「鬼の芽」は、育つとその人を鬼に変えるという

    時を超え、人の姿を超えて、小鬼は少女の「鬼の芽」を摘み取ろうとします。

    その果てに待っていたのは、絶望の中にもかすかに見える希望の光です。

    弱きものによりそう作者の心が伝わります。

    2023年11月1日

    いたやどクリニック小児科 木村彰宏