カンガルーの小部屋

  • 2023.11.07

    カンガルーの本棚 何かを伝え残して

    村瀬健さんの「西由比ケ浜駅の神様」(メディアワークス文庫)を読みました。

    真夜中の駅を、脱線事故で大勢に人が亡くなった列車が通るという。

    噂話を耳にした、婚約者を亡くした女性や

    乳に不義理を重ねていた息子、

    孤立していた時に優しくされた女性に想いを続ける青年

    そして、事故を起こした列車の運転手の妻

    真夜中の幽霊列車に乗り込み、愛しい人に何を伝え、何を伝え残されたのか

    深夜の線路を、列車は通りすぎていきます。

    いたやど駅前の「井戸書店」の森店長さん、一推しの作品です。

    2023年11月7日

    いたやどクリニック小児科 木村彰宏