カンガルーの小部屋

2024年 6月

  • 2024.06.30

    聴診器のむこうに 温泉大好き

    7才の女の子は、温泉大好き女子です。

    湯舟、水風呂、シャワー、湯舟と繰り返します。

    旅館の食事にはあまり興味がなくて、湯舟、水風呂、シャワー

    今度はいつ連れて行ってもらえるのかな

    2024年6月30日

  • 2024.06.29

    カンガルーの本棚 ネコの手を

    高橋由太さんの「ちびねこ亭の思い出ごはん」(光文社文庫)を読みました。

    岬にある小さな食堂で出されるご飯を食べると、亡くなった人に会えるという

    交通事故で兄を亡くした女性、

    ほのかな思いを寄せる女子に、心ない言葉を投げかけたまま別れた小学生

    それぞれの思いを、思い出ご飯が救います。

    あなたは、誰と思い出のご飯を食べようと思いますか。

    2024年6月29日

    いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2024.06.28

    クリニックだより 長い間ありがとうございます

    長年、小児科外来を担当されていた看護師さんの

    退職ご苦労さん会を開きました。

    職員一人一人がお礼の言葉ののべ、記念品を手渡します。

    しばらくの休養の後、非常勤職員として復帰される予定

    お疲れさまでした、これからもよろしくお願いいたします。

    2024年6月28日

    いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2024.06.27

    カンガルーの本棚 見知らぬ手紙

    森沢明夫さんの「水曜日の手紙」(角川文庫)を読みました。

    水曜日に書いた手紙を送ると、見知らぬ誰かにその手紙が届き、

    別の見知らぬ誰かからの手紙が戻ってくるという

    主人公は、子育てとバイトに明け暮れる毎日に疲れ切った女性

    そして絵本作家になるという夢を捨て、会社勤めを続ける中年男性

    友の暮らしをうらやみ、内向きに内向きに自分を否定する毎日

    ふとしたことから知った水曜日の手紙に、自分の夢や悩みを託し

    少しずつ人生が変わり始めます。

    生きる強さと暖かさに満ちた作品です。

    2024年6月27日

    いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2024.06.26

    元気になって あと2年

    病を得たあとの、定期的な受診に出かけました。

    採血だけだと思っていたら、先にエコーをしましょう

    次は造影CTですと案内され、最後は診察です。

    「3年たちましたね、これからは6か月ごとのフォローです」と主治医に言われ、

    「ありがとうございます」とお礼を伝えると、

    「あと、2年はフォローです」と返されます。

    もう少し心身ともに元気で過ごすことが叶うのなら、

    まだまだアレルギーの臨床の道を進んでみたい。

    こう願いながら、帰路につきました。

    2024年6月26日

    いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2024.06.25

    聴診器のむこうに むらさき大好き

    7才の女の子は、むらさき色が大好き

    バッグに、お人形、スマホカバーに、サンダルまで

    むららき色に決めています。

    次は、「源氏物語」でも、読み始めましょうか

    2024年6月25日

    いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2024.06.24

    カンガルーの輪舞曲 たけくらべ

    6月23日、大学医学部の同級会に参加しました。

    コロナ禍もあり、9年ぶりにお会いした懐かしい顔と顔

    3分間スピーチを交わしながら、

    もうすぐ卒後50年になるそれぞれの歩みを語り合います。

    病を得たもの、仕事に区切りをつけ、悠々自適に暮らすもの

    それぞれの来し方に、感慨もひとしおです。

    お互いの健康を念じながら、再開を誓い合いました。

    2024年6月24日

    いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2024.06.23

    あたまのよくなるカンガルー かゆみのむこうに

    6月23日 かゆみの講演会に出かけました。

    講師は、三重病院の藤沢隆夫先生です。

    かゆみが与える患者さんへの負担

    そして、かゆみのカギになるIL-31への治療薬の話へと進みます。

    かゆみは、皮膚に付着した虫や異物を、かゆみとして認識し、

    搔くことで排除を試みる生体防御反応ですが、

    そのカギとなるIL-31受容体をブロックすることで、

    新たな問題が起きないかとの懸念を質問します。

    まだまだ勉強が必要ですね

    (後日、喘息との関係の論文を見つけました)

    2024年6月23日

    いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2024.06.22

    聴診器のむこうに 今いくよ

    11才の男の子のシャツには、あの「どこでもドア」が

    「今すぐ、どこにいきたいのかな」と尋ねると、

    「おばあちゃんち」

    コロナ禍で長く会えないのかなと思っていると、

    よく会いに行ってるとのこと

    それでもすぐに会いに行くなんて、

    おばあちゃん思いの、お孫さんですよね

    2204年6月22日

    いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2024.06.21

    聴診器のむこうに すぐに食べちゃった

    鉄道大好きの青年は、山口と京都に行った話をしてくれます。

    自分で時刻を調べて、SLに乗り、

    写真を撮っての日帰り旅行

    撮った写真や、パンプレットを見せてくれ、

    おまけにおみやげも渡してくれます。

    中身は新幹線と、ふぐのクッキーです。

    お昼休みにスタッフみんなと、ありがたく分け合いました。

    次からは、気を使わないで、写真と旅話だけでいいですからね。

    2024年6月21日

    いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2024.06.20

    カンガルーの輪舞曲 伝わらないもどかしさ

    6月19日 小児科の先生向けの講演会に出かけました

    テーマは「アトピー性皮膚炎の関連疾患と疾病負荷」

    かゆみからくる睡眠障害、見た目からの対人関係の取りにくさ、

    そして治らないかもしれないというあきらめの気持ち

    アレルギーの病気の中で、アトピー性皮膚炎は患者さんの心の負担が大きな病気です。

    そのひとつ一つを 読み貯めた文献の図表をもとに解説していくのですが、

    参加された先生方の顔が、一向に輝きません。

    伝えたい情報と、求められる情報とのギャップに、悩み大きな毎日です。

    2024年6月20日

    いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2024.06.19

    カンガルーの本棚 こころで泣いて

    重松清さんの「かぞえきれない星の、その次の星」(角川文庫)を読みました。

    笑顔の奥にある悲しみを描いて11の短いお話

    「送り火のあとで」と題された短編は、

    病気で母をなくし、新しい母を迎えた姉と弟の物語

    亡き母の精霊を迎え送るお盆の送り火に、家族の悲しみがひろがり、

    そして希望の残り火が、灯り続けます。

    2024年6月19日

    いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2024.06.18

    聴診器のむこうに みんなで手分けして

    16才の女の子は、野球部のマネージャー

    「部員に、お守りとか作ってあげるのかな」と尋ねると、

    「いま おサルのお人形を、作ってるんです」

    「だったら、特別な子には、中に手紙なんか入れたりして」と深読みすると、

    「ややこしくなるから、みんなで、手紙は入れないようにって決めたんです」

    青春の告白は、こうして消えていったのでした。

    2024年6月18日

    いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2024.06.17

    聴診器のむこうに 手には日本語で

    14才の女の子は、ESS部で活躍中

    手には、しばらくの予定がびっしりと書かれています。

    でも、これって日本語で書いた予定表

    将来は、英語で予定を書けるようなるといいですよね

    2024年6月17日

    いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2024.06.16

    散歩のたのしみ 昼と夜の宇宙船

    北九州博多で開かれた、アトピー性皮膚炎の講演会に出かけました。

    ホテルからは、まあるいドーム球場が望めます。

    昼と夜の姿は、別もののよう。

    今にも宇宙にむけて、飛び立ちそうです。

    2024年6月16日

    いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2024.06.15

    カンガルーの本棚 貧しさのゆえに

    桐野夏生さんの「燕は戻ってこない」(集英社文庫)を読みました。

    北の果て、北海道は北見市から東京に出てきた主人公は、

    正規職員の職を得ることができず、

    10円、20円を節約して食べるだけの生活に疲れ果てます。

    思い余って手をだしたのが、「代理母」の契約

    悩み、苦しみ、そして生まれた双子を前に出した答えとは

    NHK連続ドラマに魅せられて手に取った、問題作です

    2024年6月15日

    いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2024.06.14

    聴診器のむこうに マスクがわりに

    5才の男の子は、仮面をつけて登場します。

    何かのキャラクターを、おとうさんに作ってもらったとか

    裏に、セロテープをつけて、顔に直接貼り付けています。

    診察の後も、もう一度 顔にペタリ、

    もしかして、このマスクが大流行したりなんかして

    特許で儲けたお金は、山分けとしましょうね。

    2024年6月14日

    いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2024.06.13

    聴診器のむこうに 一緒に遊べて楽しかった

    4才の男の子は、得意げにぬいぐるみを見せてくれます

    名前は、「キャットナップ」、、ホラーゲームに出てくるキャラクターです。

    男の子に抱っこしてもらい、お椅子に座らせて、

    次は、わたしの肩に、おんぶします。

    胸についている黄色いバナナのようなものは、お月さま

    さっそく、地球儀とツーショット。

    しっかり遊んで、また今度も一緒にあそぼうね

    2024年5月13日

    いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2024.06.12

    あたまのよくなるカンガルー 実感を持てるかが

    6月11日ハーバーランドで開かれた「RSワクチン」の講演会に出かけました。

    講師は、北野病院の丸毛聡先生です。

    RSウイルス感染の特徴から始まり、

    先生の病院でのご経験に話が進む頃より、お話しに熱がこもり始めます。

    統計的な説明では納得できるものの、

    簡易な検査手段がなく、目の前の成人の患者さんがRSウイルス感染症なのかどうかが

    鑑別がつかない現状では、医師も患者さんもRSウイルス感染の怖さの実感が持てないでいます。

    知識と、実感とのギャップをどう埋めていけばよいのか、

    迷いながらの講演会でした。

    2024年6月12日

    いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2024.06.11

    聴診器のむこうに 正解までの道のりは

    高校一年生の男の子に、部活は何に決めたのかなと尋ねます。

    男の子は、「ラケット」と、ヒントを出してくれます。

    さては、クイズ形式の会話かな

    笑いをとろうと、「野球」と答えるとブーッ、「サッカー」もブーッ

    看護師さんは「相撲」と、どんどん方向がずれていきます。

    冗談はおしまいにして、正解を急がねばと「テニスでしょ」と答えると、ブッブー

    男の子はあきれ顔で「卓球です」

    次の診察も、あきれずに来てくださいね

    2024年6月11日

    いたやどクリニック 木村彰宏

1/2