2015.11.07
カンガルーの本棚 いつまでも歌いたい
宮下奈都さんの「終わらない歌」(実業之日本社文庫)を、読みました。
前作から3年がたち、主人公たちは高校生から、大学生あるいは社会人に、
音楽の道に進んだ玲は、自分の才能に行き詰まりを覚え、
「私は情熱がほしい。どんな障害をも越えていく情熱。
たぶんそれこそが、
才能だとか、個性だとか、それから努力だとか、
素質だとか、可能性、環境、遺伝、機会、
そんなようななんだか別々のようでいて実はとてもよく似た、
たちの悪いばけものに立ち向かう
唯一の武器なんかじゃないか」と思います。
やがて訪れる転機。
胸が熱くなる、青春小説です。
2015年11月7日
いたやどクリニック 木村彰宏