2017.10.20
カンガルーの本棚 発達の多様性
岩波明先生の「発達障害」(文春新書)を、読みました。
「おとなの発達障害」についての本が、書店の平積みコーナーをにぎわせています。
ASD(自閉スペクトラム症)、
ADHD(注意欠如多動性障害)に代表される発達障害という診断名が
一人歩きをしだし、過剰診断と過小診断という
誤診につながっているのではないかと警告をだされます。
その反対に、自らの行動・思考特性を、
育てられ方や個人の努力により乗り越えるべきものととらえて、
必要な援助や配慮を得ることができないまま大きくなった方の悲劇も
ていねいに説明されています。
今を生きる人に必読の1冊です。
2017年10月20日
いたやどクリニック 木村彰宏