カンガルーの小部屋

2010.07.11

カンガルーの本棚 たいせつなこと

重松清さんの「青い鳥」(新潮文庫)を読みました。

引き込まれるように、1日半で読みました。

しゃべろうとすると言葉がつっかかってしまう、ムラウチ先生の物語です。

知子、義男、杏子・・。

いろいろな形のひとりぼっちに、ムラウチ先生は語りかけます。

「たいせつなこと」「そばにいること」「ひとりぼっちじゃないこと」

ムラウチ先生の言葉は続きます。

「ほんとうにしゃべりたいことは、しゃべらなくてはいけない。

答えがほんとうに欲しいときには、やっぱり、訊かなくてはいけない」

ムラウチ先生が、生徒に伝えようとする言葉が胸に響きます。

わたしにとって「たいせつなこと」って、なにですか。

みなさんにとって「たいせつなこと」って、なにですか。

子ども達を支える仕事に就かれている方に、必読の1冊です。

                       2010年7月11日

                       いたやどクリニック小児科 木村彰宏