2021.12.02
カンガルーの本棚 コロナ禍と不登校
杉浦孝宣氏の「不登校・ひきこもり急増」(光文社新書)を読みました。
新型コロナ感染症の拡がりと軌を一にして、不登校が増えています。
杉浦氏は、①規則正しい生活、②自律して自信を持つ、③社会貢献をする
を、目標に不登校・ひきこもりの子ども達の指導をされてきました。
本書は、前作の続編にあたります。
指導の結果、社会に復帰した子ども達とのかかわりを体験談として綴られていますが、
財力があり、もともと学習能力が高い子ども達に偏っているのではないかなと感じました。
ひとり親で、お金もなく、ふつうの知能と、ともすれば発達障害を併せ持つ子どもの不登校の複雑さは、本書からは伝わりません。
コロナ禍と不登校の対策は、はじまったばかりです。
2021年12月2月
いたやどクリニック 木村彰宏