2023.07.22
カンガルーの本棚 やってきた女神さま
山本甲士さんの「民宿ひなた屋」(潮文庫)を読みました。
釣り専門誌のライターとして活躍していた主人公。
雑誌が廃刊となり、食い扶持を失った彼は、
両親が経営する故郷の民宿に帰ってきます。
その民宿も、時代の流れに取り残され淘汰されようとしています。
そこにやってきたのが、再婚予定の彼女の連れ子の中学生
ぎくしゃくした関係が、釣りを通じて親密なものに変わり、
そして、数々の奇跡を生まれます。
読み進めていくうちに、無駄な人生経験って一つもないという
作者のメッセージが伝わってきます。
あっという間の読書時間、おすすめの1冊です。
2023年7月22日
いたやどクリニック小児科 木村彰宏