2023.08.18
カンガルーの本棚 イクラのような
町田そのこさんの「ぎょらん」を読みました。
死者がこの世に残すと言われる「ぎょらん」
不倫相手や、母、祖母の死
「ぎょらん」は、無念を抱きながら去り行く者の情念か
それとも、残された人が死者へ馳せる思いの塊なのか
語りつながれていく6つの物語が終わるころ、
その答えが少しだけ明らかになります。
人と人とのつながりの深さが、まっすぐに伝わってくる作品です。
2023年8月18日
いたやどクリニック小児科 木村彰宏