2024.07.11
カンガルーの本棚 瀬戸内の島で
伊集院静さんの「機関車先生」(講談社文庫)を読みました。
瀬戸内に浮かぶ小島の小学校に、ひとりの先生が赴任します。
あだ名は、機関車先生
優しくて、力強く、そして幼いころの病気で声を失ったせんせいを待ち受けていたのは
避けることができない島人の暮らしの、きびしい現実。
心の言葉で子どもたちの哀しみを受け止める機関車先生。
おとなになった時の子どもたちの胸に、機関車先生が走り続けることを願います。
はじめて触れる伊集院作品は、最高でした。
2024年7月11日
いたやどクリニック小児科 木村彰宏