カンガルーの小部屋

2011.09.15

カンガルーの本棚 100冊目はお医者さん

小林公夫さんの「本物の医師になれる人、なれない人」(PHP新書)を読みました。

今年100冊目にあたります。

毎年、100冊以上の本を読もうと心に決めて、2007年から5年連続の目標達成です。

記念すべき100冊目は、医師に求められる適性についての解説です。

小林さんは、医学と法学とにまたがる分野の専門家です。

小林さんは、3つの章で

①患者さんの自己決定権の尊重(患者さんの心を解きほぐし、解放させる能力)

②治療を進めるうえでの注意力・判断力

③新しい治療法に挑戦する挑戦新・開拓精神

について述べられます。

そのうえで、さらに医師に求められる能力・資質として

①利益衡量能力

②情報収集能力

③生命倫理への気配り

④優れた人間性

⑤人権への配慮

⑥空間把握能力・推理能力

⑦不確実性に立ち向かう姿勢

の7つをあげられます。

毎日の診断治療や、学会発表、講演活動など、医師としての生活を過ごす中で、つい忘れがちになる大切な事を、考えさせられる一冊です。

2011年9月15日

いたやどクリニック小児科 木村 彰宏