カンガルーの小部屋

2010.03.25

聴診器のむこうに うさぎ係いいですか

2年生の男の子が来られました。

座るなり手帳を開き「目がパチパチします。目薬をください」と言います。

「わかりました。ほかには何か・・」と言いますと、手帳を見ながら頭を整理中。

おかあさんに「聞きたいことがあるんでしょ」と促され、「うさぎの飼育係してもいいですか」と質問します。

カルテを繰り、アレルギーの有無を調べます。

「大丈夫だと思うよ。もし症状が出てもたいしたことないと思うから」と伝えますと、うれしそうな顔。

おかあさんが「飼育係は4年生からなんですよ。」と笑いながら言われます。

なんで、1年以上先のことが最重要質問事項なのかなと不思議でした。

「少年老い易く、うさぎ係なりがたし。」このことわざを思い出し、男の子の気持ちが少し分かったような気持ちがしました。

                       2010年3月25日

                       いたやどクリニック小児科 木村彰宏