カンガルーの小部屋

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  • 2010.05.07

    7+8= 小さなおかあさん

    久しぶりの雨の朝になりました。

    ハッちゃんのお散歩から帰り、ナナの番になってもまだ着替えができていません。

    今日から子どもは自然学校。

    おかあさんはお弁当の準備と持ち物の最後の点検に余念がありません。

    わたしに代わって、子どもがナナにレインコートを着せてくれます。

    「はい、お手手をあげて~、今度ははんたい側・・」と、まるで小さい子どもに服を着せるときのようにピンクのコートを着せます。

    「いい子、いい子」とほめられても、ナナは固まったまま。

    雨の日は、小さなおかあさんに出会えます。

                           2010年5月7日

                           いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2010.05.06

    7+8= チューリップの骨

    連休最後の日は、COOPさんで洋風盛り合わせを買い、簡単に済ませます。

    「チューリップは、買わんといてよ。」と子どもが言います。

    そうそう去年の「こどもの日」には、大変なことがありました。

    夕食に食べたチューリップの骨を、おかあさんが舐めさせようとしました。

    引っ張り合いをして、取られまいとかぶりついたナナは、骨をまるごとゴックン。

    まあ大変。

    鶏の骨はお腹のなかで溶け出すと、ささくれだって胃にささることもあり、ワンちゃんには禁忌です。

    かかりつけの動物病院の先生に電話をすると、「オキシフルを飲ませて吐かしてください」とのこと。

    オキシフルを求めて、ドラッグストアまで走って走って、でも閉店時間を過ぎています。

    動物の救急病院があることを調べて、ナナを乗せて急行。

    レントゲンを撮ると、しっかりと骨の形が写ります。

    管でオキシフルを飲まされて、「とにかく吐くまで歩かせてください」と指示されて、深夜の散歩です。

    歩いても歩いても、一度食べたものはもどしません。

    甲斐なく様子を見ることにしましたが、係った費用は1万5千円。

    随分と高いチューリップとなりました。

    あれから丁度一年が過ぎました。

    ナナのおなかの中のチューリップの骨は、どうなったのでしょうか。

    それ以来、我が家ではチューリップが食卓にのぼることは、なくなりました。

                           2010年5月6日

                           いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2010.05.01

    聴診器のむこうに 未来のファーブル

    「せんせい、これダンゴムシ」

    5才の女の子が、広告用紙で作った箱にダンゴムシを入れて見せてくれます。

    「なに、たべるの?」って聞きますと、「つちとか、コンクリートとか・・」

    なるほど、ダンゴムシは、つちやコンクリートのところに住んでいます。

    でも、コンクリートは食べないと思います。

    「名前も付けてあげてね。ダンちゃんとか」と言いますと、少し考えて「つちちゃんにする」

    全ての科学は観察から始まります。

    未来のファーブルさんは、どんな大人になられるのでしょうか。

                           2010年5月1日

                           いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2010.05.01

    7+8= がぶがぶハッちゃん

    送別会の後、遅いお散歩に出かけます。

    時刻は23時02分。

    緑道の向こうに柴犬を発見。

    吠えあわないように注意して、すれ違い場所を探します。

    緊張が高まる一瞬、ハッちゃんは立ち上がり、目をつぶって鼻先に当たるものを片端からがぶがぶがぶ。

    そこにわたしの左大腿四頭筋が。

    ジーンズの上からガブリです。

    帰ってから、ハッちゃんに傷跡を見せますと、念入りになめ始めます。

    足の傷は治らないけれど、心の傷は癒されました。

    でもハッちゃん、怖いのは分かるけれど、目をつぶってかむ癖だけは、治してくださいね。

                           2010年5月1日

                           いたやどクリニック小児科 木村彰宏 

  • 2010.04.26

    7+8= 312個目は、あきたけん

    おすもう公園に行きますと、ハッちゃんが落ち着きません。

    草むらの前を言ったり来たり。

    312個目のボールの発見です。

    くわえて味を確かめると、もうご用済み。

    ぼくは柴犬。でも今日は、あきたけん。

                           2010年4月26日

                           いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2010.04.23

    7+8= 動かぬ証拠

    ナナを家の中に離したまま、お出かけから帰ってきますと、床に紙くずが散らばっています。

    ナナは、自分の座布団の上でリラックス。

    見るとおやつの袋が破かれて、中身はすっかり空っぽ。

    ナナはどこの誰のことかと、とぼけ顔。

    「これが動かぬ証拠じゃ」とばかりに、物的証拠のから袋を突きつけると、ようやく観念したのか目をそらせます。

    ナナちゃん、おいたをした後は、証拠物件はしっかりと隠蔽すること。

    そうでないと、政治家のせんせいのような、えらい人にはなれませんよ。

                           2010年4月23日

                           いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2010.04.18

    7+8= ねむいのに

    金曜日の夜間診は、お待たせ時間がとても長くなり、申し訳ありません。

    入園や入学後の給食メニューの相談や診断書。自然学校の注意点など、時間がたくさん必要なご相談が多くなります。

    わたしも少しヘロヘロとなりペースダウン。終わると9時半近くになっていました。

    それからお帰りの子どもさん、眠る時間が遅くなりごめんなさい。

    わたしもそのまま帰る気持ちになれずに、珍しく(5~6年ぶりのことです)事務長さんと居酒屋に。

    12時の最終電車で帰ると、まだ雨はやみません。

    ナナとハッちゃんとを起こして、雨の中をお散歩につきあわせます。

    ふたりとも、おしっこだけで戻ろうとします。

    翌朝は、ナナもハッちゃんも、ねむそうな顔をしていました。

    クリニックでその話をしますと、編集長に「動物ぎゃくたい!」と、しかられました。

    「外来診療が遅くなると、ナナとハッちゃんも寝不足になる」

    これでまたひとつ、新しい格言ができました。

                           2010年4月18日

                           いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2010.04.16

    7+8= ハッちゃんのオセロゲーム

    雨上がりの地面からは、いろんなにおいが感じとれます。

    ハッちゃんは、落ち葉が積もった斜面を、前足とお鼻とで掘り進みます。

    顔の半分くらいを潜らせても、お宝は出てきません。

    お顔の真ん中に、白いお鼻が残ります。

    帰るとさっそくお水のお皿で顔を洗い、白いお鼻は黒く変わります。

    白と黒。ハッちゃんのお鼻でオセロゲームです。

    ハッちゃん、チャーミングポイントの黒鼻は、大切にしましょうね。

                           2010年4月15日

                           いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2010.04.12

    7+8= ナナさくら餅 ハッちゃんつばき餅

    雨が上がりそうにありません。

    嫌がるナナを連れ出すと、緑道は一面の花模様。

    見上げる桜とは違う風情がありあます。

    ハッちゃんは、つばきの樹の下で記念写真。

    読んでいる本に「老いてなほ艶とよぶべきものありや 花は始めも終わりもよろし 斉藤史」という一節を見つけました。

    女性の一生を花になぞえて詠んだ詩ですが、花は終わりも楽しいものですね。

                          2010年4月12日

                           いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2010.04.11

    7+8= それいけ ハッちゃん

    お散歩に出かけますと、あいにく雨が降り出します。

    溝に水が流れ出しますと、ハッちゃんのスウィッチがON。

    「溝掃除は、ぼくにおまかせ」

    雨に打たれた桜の花びらが、ハッちゃんの行く手を祝福しています。

                           2010年4月11日

                           いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2010.04.07

    7+8= わたしを捨てないで

    お散歩のときに、ゴミステーションを通りますと、今日も決められた色のゴミ袋が捨ててあります。

    可燃ゴミ、不燃ゴミ、プラゴミ、スティール缶・・。新聞紙とアルミ缶は資源回収。

    分けるのも大変ですが、捨てる日を間違わないようにするのも大変です。

    「きょうは、なにを捨てる日?」と聞きますと、「ペット」という答え。

    そばで、ナナの耳がピクンと動きます。

    ナナちゃん、大丈夫ですよ。

    あなたはペットじゃなくて、家族です。

    生ゴミの日にも、心配しないでくださいね。

                           2010年4月7日

                           いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2010.04.03

    7+8= 柴に山桜

    上の公園の山桜が、ようやく満開を迎えました。

    ナナとハッちゃんをベンチに座らせて、和テイストの写真を撮ります。

    柴には桜が似合います。

    ハッちゃんは、311個目の古いテニスボールを探し出しました。

    その場で、かみかみ調理。

    お花見のごちそうになりました。

                           2010年4月3日

                           いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2010.04.02

    7+8= あとはお願い

    春の疾風が過ぎ去った公園。

    フェンスの向こうにボールが見えます。

    ハッちゃんは、フェンスの網目にしきりに鼻をつっこみますが届きません。

    フェンスの反対側は、45度以上の傾斜面。

    ハッちゃんが強くリードを引っ張り、フェンスの裏側に回り込みます。

    ボールを探すその足で、石を蹴飛ばし、それを追いかけて斜面を走り降りようとします。

    滑りやすい雨の朝の斜面。

    ハッちゃん、引っ張る。

    かなり笑えない状況になりました。

    体勢を立て直して、310個目をゲット。

    うれしそうに、くわえて歩くのはすこしの間だけ。

    重いのか、あとはお願いしま~す。

                           2010年4月2日

                           いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2010.03.31

    7+8= ぼく こわしちゃった

    夕方お散歩に出かけますと、緑道のスズランの群生の上で、ハッちゃんがウンチング・スタイル。

    袋で素早く受け取ります。

    見るとすぐそばに、練習用のゴルフボール。309個目です。

    おうちに帰って、さっそくカミカミ運動。

    二つに割れると、後ろ足でポイ。

    ハッちゃん、ナナちゃんににらまれるストレスは、少しは解消しましたか。

                       2010年3月31日いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2010.03.30

    7+8= 雪にもまけず

    いつもの公園は、うっすらと雪景色。

    ハッちゃんが「これは、なんということでしょう」と、ビフォーアフターの顔をします。

    それでも白い斜面を駆け上がり、308個目の軟式ボールをゲット。

    お口が冷たいのか、すぐに離します。

    雨にもまけず、雪にもまけず。

    ハッちゃん、あなたは「宮沢賢治検定合格犬」です。

    2010年3月30日

    いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2010.03.28

    7+8= あさご飯はボール味

    上の公園で、穴の開いたボールを見つけました。

    307個目のボールです。

    ハッちゃんはナナにとられないようにと、お口でしっかりガード。

    いつもならおやつの誘惑に負けるのですが、今日ばかりは目をそらして、誘惑に耐えています。

    そんなハッちゃんをよそに、ナナは見せびらかせながらおやつをいただきます。

    ハッちゃん、今日のあさご飯はボールでいいですか。

                          2010年3月28日

                          いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2010.03.24

    7+8= そーいうことだったのか

    雨の日のお散歩は、ショートカット。

    チーだけ済ませると帰ります。

    ハッちゃんのぬれた体を拭くのはわたしの役目。

    お菓子を鼻先に気を散らし、雨を拭き取ります。

    しかし、ハッちゃんの視線は、窓の外。

    リビングを見つめて動きません。

    しかたなく携帯を鳴らしておかあさんに来てもらいます。

    おかあさんの影が見えると、ハッちゃんの尻尾が次第に激しく振られます。

    「そーいうことだったのか。ハッちゃん。」

    我が家でのわたしの支持率は、こうして30%台に下がります。

                           2010年3月24日

                           いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2010.03.21

    7+8= あごが疲れたよ

    あごが疲れたよ

    外に出ると、薄青と、濃紺とのグラディエーションの夕空に、三日月が鋭く光っています。

    黄砂の春がすみはどこにいったのでしょう。

    わずかの時間に、季節は数か月、後戻りをしてしまいました。

    おすもう公園に出かけると、ハッちゃんが306個目のボールをゲット。

    昨日の硬式野球のボールをかみ疲れたのか、すぐにボールを離してしまいます。

    一日、お留守番、ごくろうさん。

    おやつは何がいいですか。

                           2010年3月21日

                          いたやどクリニック小児科 木村彰宏 

  • 2010.03.20

    7+8= 強い風にもめげず

    夜になるほど、風が強く吹きます。

    公園に出ると、台風のときのように木々がざわめきます。

    植え込みに近づくと、ハッちゃんが強くリードを引っ張ります。

    何かある時のサインです。

    3m四方の植え込みを、右に左に、上に下にと大探索。

    テニスボールをくわえて、きっちりと結果を出します。

    今朝の発見分を入れて、これで305個目の到達点です。

    帰ってから、見つけたボールを鼻に近づけてにおいを嗅いでみました。

    長い間草の間に隠れていたからでしょうか。

    ひなたのにおいだけが伝わります。

    ハッちゃん、ご苦労様。

    おみやげに持って帰った、お弁当の残りのおさかなを、食べてくださいね。

                           2010年3月20日

                           いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2010.03.20

    7+8= 自動草刈り機ナナ号

    先日はドングリを食べたばかりのナナちゃん

    今朝は、石垣に生えている草を食べるのに夢中です。

    5mくらいの間を、自動草刈り機のように食べ続けます。

    昨年、奈良市へ講演に出かけたときに、主催者の方から「市役所の近くでは、草刈りはしなくてもすむのですよ。」と言われたことを思い出します。

    奈良には鹿がいますが、神戸市北区には、角がない白い鹿が住んでいます。

                           2010年3月19日

                           いたやどクリニック小児科 木村彰宏

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