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2011.05.15
カンガルギー情報 23回目のアレルギー学会②
アレルギー学会初日の一番目のプログラムは、食物アレルギーのミニシンポジウム。
広島の有田先生と、座長を務めます。
8時に参加受け付けを済ませて、会場には一番乗りして、準備をします。
8時50分から始まるミニシンポジウムは、早朝にも関わらず満席の盛況です。
6つの発表の司会をし、質問者を整理します。
1つの発表を10分で収めることが仕事ですが、質問者が大勢おられると収まりません。
結局、持ち時間60分のミニシンポジウムを、10分遅れで終わり、申し訳なく思いました。
あとで、何人かの先生に「会場で、見てたよ」と言われ、赤面しました。
師長さん、わたしも、緊張することもあるのですよ。
2011年5月15日
いたやどクリニック小児科 木村 彰宏
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2011.05.15
カンガルギー情報 23回目のアレルギー学会①
2011年5月14日、「23回目の日本アレルギー学会春季臨床大会」が、始まりました。
幕張メッセは、海のそば。
スカイツリーが遠望できます。
9つにわかれた会場の中から、聞きたい講演会場を走り回ります。
わたしが一日かけて選んだのは、次の7つ
①食物アレルギーのミニシンポジウム
②アレルギー疾患の心理的側面
③アナフィラキシーの対応
④東日本大震災とアレルギー
⑤腸内細菌と粘膜免疫
⑥免疫療法
⑦交叉反応性に基づく食物アレルギーの診断
どの講演内容も面白く、しっかり勉強できました。
2011年5月15日
いたやどクリニック小児科 木村 彰宏
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2011.05.14
カンガルギー情報 アトピッ子さんと
2011年5月13日、夕刻の「のぞみ号」に乗り、上京。
アトピッ子地球の子ネットワークの、吉澤さん、赤城さんとお会いしました。
駅裏の居酒屋さんで、しばしの懇談。
3月11日以来の、アトピッ子さんの活動の一端を、お聞きしました。
「おかあさんが亡くなり、弟さんのアトピーが悪化して、電話で一生懸命病状を伝えようとする6年生」
「2ヶ月間、塩むすびだけで、がんばっている男の子」
「ようやくミルクを代えてから、アトピー性皮膚炎が落ち着いた時に、アレルギー対応のミルクが手に入らなくなり、もとの皮膚炎の状態に戻った赤ちゃん」などなど
お聞きするわたしの方が、もらい泣きをしそうになるお話の連続です。
今は、個人からの応援依頼を受けての支援活動をされています。
欲しいのは、現地の生の情報です。
被災地や避難所での「聞き取り活動」を強めてほしい。
その声を「全国にむけて発信」してほしいと、おねがいしました。
がんばろう、東日本。
がんばろう、アトピッ子
2011年5月14日
いたやどクリニック小児科 木村 彰宏
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2011.05.14
カンガルギー情報 203回食物アレルギー研究会
2011年5月12日、203回目の兵庫食物アレルギー研究会を開きました。
今回のテーマは、「ワクチンの歴史と、今後の課題」
ファイザー株式会社の本社から、村田直樹先生にお越しいただきました。
自称「ワクチンおたく」と言われるだけあって、何をお聞きしても、即座にお答えいただきました。
ワクチンとは、エビデンスに基づいた医療ツール、医療経済学からも理にかなうものと説明されます。
今の日本に求められるのは、子どもの健康をどのように守っていくのかと言う「国家戦略」○常設の予防接種諮問委員会が必要
○そのもとで、疾患の流行と、ワクチン効果のモニタリングが必要
○無過失補償制度の導入
○予防接種は、全て国策として無料で
と、主張されます。
講義をお聞きする時間が、とても短く感じられました。
2011年5月14日
いたやどクリニック小児科 木村 彰宏
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2011.04.26
カンガルギー情報 3冊目の出版物
出版社より、アレルギーの本が届きました。
兵庫食物アレルギー研究会で分担執筆した、3冊目の本です。
書名は、「保護者と学校の先生に伝えたい、食物アレルギーの基礎知識」
「序文」のところでも書きましたが、「お母さんと学校の先生方との『食物アレルギーの理解のかけ橋』なることを、強く願い企画しました。
出版社は、「診断と治療社」。
価格は税別2200円です。
板宿駅前の「井戸書店」でも、置かせていただく交渉をしています。
置かせていただければ、ブログなどでお知らせしたいと思います。
大勢のおかあさんにお読みいただけることを、楽しみにしています。
2011年4月26日
いたやどクリニック小児科 木村 彰宏
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2011.04.23
カンガルギー情報 4月のおかあさんの会
4月21日、「おかあさんの会」を開きました。
今回は、9名のおかあさん方が参加されました。
新年度が始まり、学校給食もスタートしました。
何か月も前から心配をされ、準備をされてこられたおかあさんも、座っておられます。
① 学校の先生にお願いすること
② 自然学校に向けての準備
③ 友達にアレルギーのことを伝える時に
などなど、活発な話し合いが続きました。
次回は、5月19日(木)に開きます。
おかあさん方のご参加を、お待ちしています。
2011年4月23日
いたやどクリニック小児科 木村 彰宏
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2011.04.16
カンガルギー情報 喘息吸入薬
4月14日、202回目の兵庫食物アレルギー研究会に出かけました。
今回のテーマは、「小児喘息患者さんへのオルベスコの有用性」
小児喘息の患者さんに使っていただける吸入ステロイド薬には、従来からキュバール、パルミコート、シムビコート、フルタイド、アドエアなどがあります。
今回、オルベスコが小児喘息の患者さんにも使えることになり、それを受けての勉強会です。
喘息治療の本筋は、当面の呼吸器症状を取るだけではなく、気道の炎症をおさえ、呼吸機能を正常に発育させることにあります。
小児の間から、きっちりと治療を続けていると、大人になったから、薬がいらなくなることも夢ではありません。
問題は、患者さんに、気長に治療を続ける気持ちになっていただくこと。
もちろん、副作用が起きてはなりません。
使用できる吸入ステロイド薬の種類が増えることは、うれしいことです。
反面、どの患者さんに、どのお薬を使うのがベストなのか、悩みも増えます。
勉強会を通して、また、研究会の会員の先生との討論を通して、腕を磨いていきたいと思います。
2011年4月16日
いたやどクリニック小児科 木村 彰宏
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2011.04.07
カンガルギー情報 4月のおかあさんの会
4月7日、いたやどクリニック「おかあさんの会」を開きました。
今日は、8名のおかあさんが出席されました。
① 想定外の出来事と、危機管理:まずは、食物アナフィラキシーが起きた時の対応から
② 好き嫌いと食物アレルギー:見分けることの難しさについて、おかあさん方が食べられないものを例にあげながら、お話しました。
③ 自己管理と助けてもらうこと:二つともが大切です
④ 食物アレルギーの自己開示:助けてもらいたい人に、助けてもらいたい内容を
⑤ 病気と個性との関係:食物アレルギーは子どもが持つひとつの側面ですが、しっかりとした対応が求められる病気でもあります。
などなど、かなり哲学的な分野まで入り込んだ論議をしました。
次回は、2011年4月21日です。
大勢のおかあさん方がお越しになられることを、お待ちしています。
2011年4月7日
いたやどクリニック小児科 木村 彰宏
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2011.03.19
カンガルギー情報 アレルギー支援の記事
3月18日(金)読売新聞朝刊に、食物アレルギー対策支援の記事が掲載されました。
電話取材をうけ、いくつかの要点をお答えしました。
① 今回の震災の特徴は
○神戸の震災が100kmであったことに比べて、500kmと広範囲であること。
○鉄道や道路も破損し、容易に被災地に近づけないこと
② いま必要な支援は、
○食物アレルギー対応の食品を、必要とする子どもの所に届けること。
それには、専門医や食物アレルギー患者団体と連絡をとりあい、そこに集中して援助物質をとどけること。
○子どもがひとりでいる時には、食物アレルギーがないかどうか、確認してから食べ物を配布すること。
○できれば、現地からの支援要請を受け付ける、食物アレルギー対策本部を設置すること
○被災地から疎開する子どもを受け入れる支援を準備すること
③ これから起こるかもしれない災害にそなえて
○備蓄は必要だが、持ち出せないことがあることも知っておく。
○遠隔地に疎開できる知り合いを作っておく
○日常は、出来る限り大勢の近隣のかたに、子どもの食物アレルギーを知っておいていただくこと
○病院との連絡が切れることを考えて、検査結果やお薬手帳はまとめて持ち運べるようにしておくこと
記事は簡潔ですが、わたしの思いをうまくまとめていただきました。
これからも、みなさまがたの温かい支援を、よろしくお願いいたします。
2011年3月19日
いたやどクリニック小児科 木村 彰宏
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2011.03.18
カンガルギー情報 おかあさんの会3月17日
2011年3月17日 3月2回目の「おかあさんの会」を開きました。
今回は、10名のおかあさんが参加されました。
この春から、小学校、幼稚園、保育所に入られる子どもさんのおかあさん方。
みなさん、不安といま準備することを整理されようと、真剣です。
① 東日本大震災の支援状況
② 新入学を迎えて、校長先生との最後のやりとり。
③ 保育所での給食の摂り方
④ 何か症状が出た時の、その後の再度の殖やし方
⑤ 家で食べている量と、集団で食べても大丈夫な量
⑥ 基本的な食生活とは
1時過ぎまで、話し合いが続きました。
「きりんの部屋」もお、手狭になり、ご迷惑をおかけします。
次回は4月7日(木)朝9時半からはじめます。
おかあさん方の参加を、お待ちしております。
2011年3月18日
いたやどクリニック小児科 木村 彰宏
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2011.03.11
カンガルギー情報 201回目の勉強会
3月10日、201回目の兵庫食物アレルギー研究会が開かれました。
テーマは、「アレルゲン・コンポーネント」
一つのアレルゲン(抗原)は、さまざまなサブアレルゲンから成り立っています。
このサブアレルゲン(アレルゲン・コンポーネント)には、症状と関係するもの、重篤な症状をきたすもの、他の抗原と関係するもの(共通抗原)などが、含まれています。
サブアレルゲンを解明することで、診断や、負荷試験の実施、アレルゲンの広がりなどの色々な情報を得ることができます。
実際の症状と負荷試験、血液検査を結ぶものとして、アレルゲン・コンポーネントについての、更なる研究が進むことを期待して、201回目の会を終えました。
2011年3月11日
いたやどクリニック小児科 木村 彰宏
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2011.03.05
カンガルギー情報 おかあさんの会3月3日
3月3日、寒い朝になりましたが、10名のおかあさんにお集まりいただきました。
一年生の子どもさんのおかあさん、3名。
ことし、一年生になられる子どもさんのおかあさん、5名。
話は学校でのアナフィラキシーのこと、給食のこと。
新入学の準備も、おおづめです。
次回は、3月17日、木曜日です。
おかあさん方のお集まりを、お待ちしております。
2011年3月5日
いたやどクリニック小児科 木村 彰宏
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2011.02.21
カンガルギー情報 予防接種勉強会
2月20日、予防接種の勉強会に、東京へ出かけました。
ワクチンで予防できる病気(VPD)に対して、予防接種で積極的に対抗していこうというのが、世界の流れ。
そのワクチン接種の普及が、世界水準からみて極めて遅れているのが日本です。
ワクチン認可の問題、公費負担制度の問題などなど、さまざまな要因が、低いワクチン接種率につながっています。
昨年12月より、Hibワクチン、肺炎球菌ワクチン、子宮けいがん予防ワクチンの3つのワクチンが、公費負担になったことはご存じでしょう。
しかし、この制度は平成23年度単年の臨時措置とのこと。24年度以降は、何も決まっていないそうです。
公費負担の問題がクリアされても、残っているのがお母さんと医療機関の負担の問題。
仕事を持たれているお母さんには、病院に行くことは時間的に厳しいものがあります。
医療機関側からみると、今まで以上に患者さんが増えるわけですから、予防接種の時間をどう作るのかが、頭が痛いところです。
それでも、お金のあるなし、子育てに費やせる時間のあるなしにかかわらず、全ての子どもを病気から守るシステムを、早急に作っていかなければならないと思いました。
2011年2月21日
いたやどクリニック小児科 木村 彰宏
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2011.02.16
カンガルギー情報 雪の学校訪問
2月15日、三田の小学校に、食物アレルギーの説明に出かけました。
校庭は、一面の雪。
いくつもの雪だるまが、並んでいます。
新入学を前に、食物アナフィラキシーをおこす子どもさんの三者懇談会です。
校長先生、教頭先生、養護の先生、給食担当の先生、コーディネーターの先生、
子どもさんのご両親と、それに私。
9時半から12時過ぎまで、話し合いは続きました。
夕刻からは、垂水の小学校の教頭先生と、養護の先生にクリニックまでお越しいただき、
懇談会。
いい話合いになりました。
入学準備の説明会は、真っ盛りです。
2011年2月16日
いたやどクリニック小児科 木村 彰宏
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2011.02.04
カンガルギー情報 花粉飛び始めましたね
日前の寒さも、ウソのよう。
今日は、上着を脱ぎたくなるほどの暖かさ。
花粉が飛び始めたのか、くしゃみが、連続します。
薬屋さんからもらった宣伝グッズを、編集長につけてもらい、記念写真。
マスクに、ゴーグルが、必需品となりそうです。
2011年2月4日
いたやどクリニック小児科 木村 彰宏。
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2011.02.04
カンガルギー情報 今年はじめての「おかあさんの会」
2月3日、お休みさせていただいていました「おかあさんの会」を再開しました。
7名のおかあさんが参加されました。
話題は、ダニ対策(掃除の仕方や布団の選び方)
エピペンを使うタイミング
入学・入園に備えて
スキー合宿の準備
などなど、多岐にわたりました。
次回は、2月17日朝の9時半から始めます。
お集まりください。
2011年2月4日
いたやどクリニック小児科 木村 彰宏
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2011.01.17
カンガルギー情報 1月の食物アレルギー研究会
1月13日、定例の食物アレルギー研究会を開きました。
199回目のテーマは、「小児喘息と吸入指導」
講師は、大阪府立呼吸器・アレルギー医療センター小児科の亀田誠先生です。
気管支喘息は、ステロイド吸入療法が標準的な治療法になりましたが、継続して治療することが難しいと言われています。
治療の主体者である子どもと気持ちを共有し、分かりやすく指導する重要性を教えていただきました。
2011年1月17日
いたやどクリニック小児科 木村彰宏
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2010.12.05
カンガルギー情報 第47回日本小児アレルギー学会⑨
学会最後は、会長講演です。
広い会場は満席。
立ち見されている先生方も、大勢おられます。
第47回日本小児アレルギー学会の会長は、神奈川県立こども医療センターアレルギー科の栗原和幸先生です。
ご自分のお子さんのアレルギー治療から、免疫療法へ、そして、経口食物耐性誘導法へと、話は進みます。
長く臨床畑を歩いてこられた、栗原先生の熱いお気持ちが伝わり、素晴らしい講演でした。
わたしも、いろいろなところで講演をさせていただく機会に恵まれます。
いい講演だったと言われるお話しができるよう、気持ちを引き締めていこうと思いました。
2010年12月5日
いたやどクリニック小児科 木村彰宏
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2010.12.05
カンガルギー情報 第47回日本小児アレルギー学会⑧
二日目午後は、「学童期の喘息治療」のセミナーに参加しました。
重症度に基づく治療と、コントロールレベルに基づく治療の違いが、よく理解できました。
改善の目安を何に置くのか。
そして、治療をどのように調節していくのか。
ひとり一人の喘息の子どもさんを、ていねいに治療していこうという気持ちが、じんわりと沸き上がってくるのを感じました。
これだから、学会参加は止められませんね。
2010年12月5日
いたやどクリニック小児科 木村彰宏
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2010.12.05
カンガルギー情報 第47回日本小児アレルギー学会⑦
いよいよ、わたしが発表する番です。
演題は「齲歯予防ペースト剤による、アナフィラキシーの一例」
CPP(カゼイン加水分解物)が入った歯科薬品で、呼吸困難を起こした男の子を報告しました。
歯科医師、歯科衛生士の先生方97名に、牛乳アレルギーについてのアンケートを実施し、その結果も報告しました。
会場からは、同じような経験をされた先生方の報告が相次ぎ、歯科の先生方にご協力いただいたアンケートを、高く評価していただきました。
少し演説をしすぎたかなと思いながら、演壇を降りました。
2010年12月5日
いたやどクリニック小児科 木村彰宏