カンガルーの小部屋

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  • 2022.07.29

    カンガルーの本棚 親の言葉がけひとつで

    坪田信貴先生「人に迷惑をかけるなと言ってはいけない」(SB新書)を読みました。

    お前さえいなければ、何もしなくていいから、おとなしくしていなさい

    今のままでいてね、我慢しなさい、お兄ちゃんなんだから

    今、忙しいから、黙って言うことを聞け、口答えするな

    自分の要求を口にするな、あの子と遊んではダメ

    などなど、子どもに対してよく口にする言葉の裏に隠された毒薬とは

    先生は長年坪田塾で塾長をされている経験から、

    子どもを伸ばす言葉かけを伝授してくださいます。

    子育てにお悩みの方に おすすめの1冊です。

    2022年7月29日

    いたやどクリニック 木村彰宏

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  • 2022.07.28

    カンガルーの本棚 同じ時に生を受け

    辻村深月さんの「ツナグ想い人の心得」(新潮文庫)を読みました。

    死んだ人と再会したいと強く願う依頼人と、

    死んだ人の魂とを結ぶ使者・歩美

    苦労かけられどおしだった父との再会を果たした青年が手に入れた勇気とは

    娘をなくした母が、再会した娘に告げた言葉とは

    修業時代の料亭のお嬢様に、70年近く立った今でも

    どうしても会って見せたいものは

    それぞれの時代に生まれ、ともに時間を過ごすことができなかった人が

    今、想うこと

    人の想いを強く描いた作品です。

    2022年7月28日

    いたやどクリニック 木村彰宏

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  • 2022.07.27

    カンガルーの本棚 人の心のよわさと強さと

    信田広晶先生の「知っておきたいうつの真実」(幻冬舎新書)を読みました。

    信田先生は、「しのだの森ホスペタル」の精神科の先生です。

    うつ病の初期は症状が体に現れます

    新型うつ病を決して侮ってはいけません

    いい加減な人でもうつ病になります

    うつ病治療は外来治療が原則なのですか

    うつ病の克服は、自分を知ることによって成し遂げられます

    悩みを解決するのはカウンセラーではなくあなた自身です。

    うつ病治療はその人のスピリットに働きかけることで成就します。

    うつ病からの回復には自分にも優しくできることがとても大切です

    自分軸で生きることが大事です

    笑いは最も根源的でシンプルな抗うつ薬です

    などなど、診断から薬物治療、心理療法、生活習慣まで

    幅広くうつ病に対する提言が書かれています。

    うつという病を俯瞰するうえで、お勧めの1冊です。

    2022年7月27日

    いたやどクリニック 木村彰宏

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  • 2022.07.26

    カンガルーの本棚 続きは三つの輪で

    田中世紀さんの「やさしくない国ニッポンの政治経済学」(講談社選書メチエ)を読みました。

    新聞で目にした論説「他人に優しくない国」に興味を持ち

    知識を深めようと探した一冊です。

    なぜ現代の日本人は、他人を助けようとしないのか

    田中先生は、いろいろな統計からその理由を解き明かそうとされます。

    その要点は神戸医療生協機関誌「三つの輪」の9月号で紹介します。

    お楽しみにしていてくださいね。

    2022年7月26日

    いたやどクリニック 木村彰宏

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  • 2022.07.25

    カンガルーの本棚 不思議なお薬屋さん

    東直子さんの「薬屋のタバサ」(新潮文庫)を読みました。

    主人公の女性由美は、薬屋タバサで暮らし始めます。

    魔法使いのような名前をもつタバサは、

    男性の薬剤師であり医師でもあり

    不思議な薬屋に、様々な人が訪れては去っていく。

    出会いと別れの中で、やがて二人に訪れる生活とは

    はじまりから、最後のページまで 謎解きのような

    ふしぎな 不思議な小説です。

    2022年7月25日

    いたやどクリニック 木村彰宏

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  • 2022.07.19

    カンガルーの本棚 不思議な力で

    森絵都さんの「カザアナ」(朝日文庫)を、読みました。

    時は近未来、観光立国を目指し、

    相互監視が広がるある国の出来事

    そこに、850年の時を経て、

    不思議な力を持つ若者が現れます。

    虫の気を読み、みずからの気と通い合わせる虫読

    石を読み、その地に眠る記憶をあてる石読

    空を読み、風雨の動きをあてる空読

    鳥と通い合う鳥読

    その力を持って、時の権力者に立ち向かう

    不思議なお話です

    2022年7月19日

    いたやどクリニック 木村彰宏

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  • 2022.07.14

    カンガルーの本棚 ひとぐすり

    齋藤環先生の「社会的うつ病の治し方」(新潮選書)を読みました。

    古典的うつ病に比べて、症状は軽いものの完治しにくい現代のうつ病

    コミュニケ―ション社会に過度に適応を試み

    疲れ果て、自らの活動にブレーキをかける現代病

    齋藤先生は、SSRIなどの抗うつ薬だけではなく

    ゆるやかな人と人とのつながりという、

    新しいうつ病の治療法を提唱されます。

    考えさせられることが多い解説書です。

    2022年7月14日

    いたやどクリニック 木村彰宏

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  • 2022.07.09

    カンガルーの本棚 運命というものに

    山本甲士さんの「運命のひと」(小学館文庫)を、読みました。

    主人公修は、大手流通メーカーの重役

    彼が、はじめて故郷で開かれる同窓会への出席を

    決心するところから物語は始まります。

    酒屋の次男坊として生まれた修は、

    任侠映画とであい、いつしか高倉健のような人間になりたいと思います。

    やくざもんとの出会い、従妹との別れ

    そして、数々の運命が今の自分を育ててくれた意味をかみしめます。

    講演会の準備時間の合間に、一気読みの1冊です。

    2022年7月9日

    いたやどクリニック 木村彰宏

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  • 2022.06.27

    カンガルーの本棚 はじまりはドングリから

    山本甲士さんの「ひなた弁当」(小学館文庫)を、読みました。

    主人公は、50才にしてリストラされたサラリーマン。

    再就職のあてもなく、公園や河原を歩くうちにドングリを見つけます。

    大昔は人々がドングリを普通に食していたことを知り、

    アクを抜き、食べてみます、

    そのおいしさに引かれて、道に生えているタンポポやノビル

    小川におよぐ小魚を採っては調理することを覚えます。

    そして、誕生したのが「ひなた弁当」

    素朴で深い味わいは、人をひきつけ、人の輪を広げ、

    生きる喜びを深めていきます。

    働くことの喜びを確かめることができる作品です。

    2022年6月27日

    いたやどクリニック 木村彰宏

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  • 2022.06.25

    カンガルーの本棚 今度は神さまが

    青山美智子さんの「ただいま神様当番」(宝島文庫)を読みました。

    朝起きると、腕に「神様当番」の文字が

    誰かのいたずらなのか、まだ夢の中なのか

    眼をこすると、年取った神様が現れて、お願い事をしてきます。

    OL 女子高生、外国人講師、

    人生に迷う人の腕に書かれた「神様当番」の文字が、消えることがあるのでしょうか。

    ちょっと不思議な青山ワールドを、あなたも訪れてみませんか。

    2022年6月25日

    いたやどクリニック 木村彰宏

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  • 2022.06.19

    カンガルーの本棚 ぐるぐるグルグル

    青山美智子さんの「鎌倉うずまき案内所」(宝島文庫)を読みました。

    鎌倉の小道にあるという案内所

    そこには人生の迷い子になった人が訪れます。

    会社員、中学生、脚本家

    案内所で出会う双子のおじさんと、不思議な生き物に導かれ、

    歩むべき道をみつけます。

    不思議で温かくって、こんな案内所があるといいなって思います。

    2022年6月19日

    いたやどクリニック 木村彰宏

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  • 2022.06.09

    カンガルーの本棚 導かれて告げられて

    青山美智子さんの「猫のお告げは樹の下で」(宝島文庫)を読みました。

    訪れる人も限られている、神社には

    不思議な猫が出没します。

    神社を訪れる人が、その猫に出合うと、

    短い言葉が書かれた木の葉が、舞い降りてます。

    「ニシムキ」「チケット」「ポイント」「タネマキ」

    「マンナカ」「スペース」「タマタマ」

    その言葉に導かれるかのように、世界は変わり始めます。

    青山美智子さんの短編集2冊目です。

    2022年6月9日

    いたやどクリニック 木村彰宏

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  • 2022.05.21

    カンガルーの本棚 偉人の裏側

    立川志の輔さんの「大河への道」(河出文庫)を、読みました。

    主人公は、香取市の公務員

    町おこしのために、郷土の誇り「伊能忠敬」をモデルにした

    大河ドラマの売り込みを始めます。

    作家とともに、伊能忠敬を調べるうちに分かってきたことは。

    公開中の同名映画の原作小説です。

    2022年5月21日

    いたやどクリニック 木村彰宏

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  • 2022.05.18

    カンガルーの本棚 ひとつながり

    山美智子さんの「木曜日にはココアを」(宝島社文庫)を読みました。

    喫茶店の店員、幼稚園の先生、

    居場所のない画家、英会話スクールの講師

    それぞれがつながり、それぞれが幸せを運ぶ

    東京とシドニーを結ぶ ひとつながりを描いた、しあわせな作品です。

    2022年5月18日

    いたやどクリニック 木村彰宏

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  • 2022.05.14

    カンガルーの本棚 カシャ

    中野量太さんの「浅田家!」を読みました。

    写真学校を卒業後、定職につかずにブラブラしていた主人公政志が

    再びカメラを手にしたのは、家族写真をとるために

    家族ひとり一人が かなえたかった夢を、一枚の写真に収めます。

    そして、運命の3月11日

    東日本を襲った大地震のあと、写真の復元ボランティアに参加します。

    写真がもつ力に気づいた政志が、歩み始めた道は

    家族愛にあふれた実話を題材にした同名映画のノベライズ版です。

    2022年5月14日

    いたやどクリニック 木村彰宏

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  • 2022.05.12

    カンガルーの本棚 さっちゃんは魔女見習い

    山本甲士さんの「ひかりの魔女 さっちゃんの巻」(双葉文庫)を読みました。

    事件にかきこまれ、肩を負傷したさっちゃんは、不登校になります。

    フリースクールで出会ったのは、「ひかりの魔女」

    さっちゃんの「読み語りのおねえさんになりたい」という夢を応援します。

    白馬に乗ったり、空手の練習、懸垂の極意を教えてもらう中で

    自分も魔女になろうと思います。

    おとなの価値観ではなく、子どもの目の高さに合わせて

    悩みを解決しようとする、魔女さんシリーズの3作目です。

    2022年5月12日

    いたやどクリニック 木村彰宏

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  • 2022.05.03

    カンガルーの本棚 再び魔女降臨

    山本甲士さんの「ひかりの魔女にゅうめんの巻」(双葉文庫)を読みました。

    今回、魔女の手にかかるのは

    ひと足が途絶えた喫茶店を経営する独身女性

    事業拡張につき進み、会社を追われた元社長

    倒産寸前の町工場を営みながら、妹との確執に悩む女性

    お客の何たるかを考えもせず、ラーメン店をたたみ、借金取りに追われる男性

    そこに、おばあちゃん魔女が現れて、

    次々と難問を解決していきます。

    「こんなおばあちゃんが そばにいてくれたらなあ」という

    思いにとらわれる1冊です。

    2022年5月3日

    いたやどクリニック 木村彰宏

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  • 2022.05.01

    カンガルーの本棚 ふたりのハル

    宮下奈都さんの「ふたつのしるし」(幻冬舎文庫)を読みました。

    一日中、蟻の行列を見ていても飽きないハルは、いじめを受けながらも

    親友の「はぐれものが、いざという時に役に立つんだよ」とうい一言に救われます。

    もうひとりの優等生のハルは、あこがれの東京に出た後も、

    自分を隠し傷つき、親友の明るさに救われます。

    大東京の中で暮らすふたりが、偶然出会い、

    そして、おたがいに運命のしるしを見つけます。

    逆境にあっても、泣きながらも進んでいくふたりに、幸あれと願います。

    2022年5月1日

    いたやどクリニック 木村彰宏

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  • 2022.04.26

    カンガルーの本棚 魔女降臨

    山本甲士さんの「ひかりの魔女」(双葉文庫)を読みました。

    大学受験に失敗し宅浪中の光一が暮らす眞﨑家は、

    危機的な状況が続きます。

    父はリストラ候補にあがり、母はパート先から解雇通告

    妹は不良仲間とつきあい、家の中はギスギスします。

    そこに現れたのが、父方のおばあちゃん

    柴犬リキをもらい受けてから、

    おばあちゃんの魔法がはじまります。

    家族の再生を描いた、心温まる1冊です。

    2022年4月26日

    いたやどクリニック 木村彰宏

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  • 2022.04.21

    カンガルーの本棚 人情話にほろり

    畠山健二さんの「本所おけら長屋18」(PHP文芸文庫)を読みました。

    江戸は本所のおんぼろ長屋で繰り広げれられる人情劇

    自分の意思を奪われ人形のような生き方を強いられてきた娘のいくすえは

    夫のDVに耐えかねた妻が選んだ道は

    子どもを襲った野犬と間違われ、長屋のぼてふりに助けられた白犬の運命は

    短いお話しの中に、江戸の市井で暮らすひとの人情が響きます。

    おけら長屋シリーズ最新作です。

    2022年4月21日

    いたやどクリニック 木村彰宏

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