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2022.05.14
カンガルーの本棚 カシャ
中野量太さんの「浅田家!」を読みました。
写真学校を卒業後、定職につかずにブラブラしていた主人公政志が
再びカメラを手にしたのは、家族写真をとるために
家族ひとり一人が かなえたかった夢を、一枚の写真に収めます。
そして、運命の3月11日
東日本を襲った大地震のあと、写真の復元ボランティアに参加します。
写真がもつ力に気づいた政志が、歩み始めた道は
家族愛にあふれた実話を題材にした同名映画のノベライズ版です。
2022年5月14日
いたやどクリニック 木村彰宏
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2022.05.12
カンガルーの本棚 さっちゃんは魔女見習い
山本甲士さんの「ひかりの魔女 さっちゃんの巻」(双葉文庫)を読みました。
事件にかきこまれ、肩を負傷したさっちゃんは、不登校になります。
フリースクールで出会ったのは、「ひかりの魔女」
さっちゃんの「読み語りのおねえさんになりたい」という夢を応援します。
白馬に乗ったり、空手の練習、懸垂の極意を教えてもらう中で
自分も魔女になろうと思います。
おとなの価値観ではなく、子どもの目の高さに合わせて
悩みを解決しようとする、魔女さんシリーズの3作目です。
2022年5月12日
いたやどクリニック 木村彰宏
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2022.05.03
カンガルーの本棚 再び魔女降臨
山本甲士さんの「ひかりの魔女にゅうめんの巻」(双葉文庫)を読みました。
今回、魔女の手にかかるのは
ひと足が途絶えた喫茶店を経営する独身女性
事業拡張につき進み、会社を追われた元社長
倒産寸前の町工場を営みながら、妹との確執に悩む女性
お客の何たるかを考えもせず、ラーメン店をたたみ、借金取りに追われる男性
そこに、おばあちゃん魔女が現れて、
次々と難問を解決していきます。
「こんなおばあちゃんが そばにいてくれたらなあ」という
思いにとらわれる1冊です。
2022年5月3日
いたやどクリニック 木村彰宏
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2022.05.01
カンガルーの本棚 ふたりのハル
宮下奈都さんの「ふたつのしるし」(幻冬舎文庫)を読みました。
一日中、蟻の行列を見ていても飽きないハルは、いじめを受けながらも
親友の「はぐれものが、いざという時に役に立つんだよ」とうい一言に救われます。
もうひとりの優等生のハルは、あこがれの東京に出た後も、
自分を隠し傷つき、親友の明るさに救われます。
大東京の中で暮らすふたりが、偶然出会い、
そして、おたがいに運命のしるしを見つけます。
逆境にあっても、泣きながらも進んでいくふたりに、幸あれと願います。
2022年5月1日
いたやどクリニック 木村彰宏
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2022.04.26
カンガルーの本棚 魔女降臨
山本甲士さんの「ひかりの魔女」(双葉文庫)を読みました。
大学受験に失敗し宅浪中の光一が暮らす眞﨑家は、
危機的な状況が続きます。
父はリストラ候補にあがり、母はパート先から解雇通告
妹は不良仲間とつきあい、家の中はギスギスします。
そこに現れたのが、父方のおばあちゃん
柴犬リキをもらい受けてから、
おばあちゃんの魔法がはじまります。
家族の再生を描いた、心温まる1冊です。
2022年4月26日
いたやどクリニック 木村彰宏
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2022.04.21
カンガルーの本棚 人情話にほろり
畠山健二さんの「本所おけら長屋18」(PHP文芸文庫)を読みました。
江戸は本所のおんぼろ長屋で繰り広げれられる人情劇
自分の意思を奪われ人形のような生き方を強いられてきた娘のいくすえは
夫のDVに耐えかねた妻が選んだ道は
子どもを襲った野犬と間違われ、長屋のぼてふりに助けられた白犬の運命は
短いお話しの中に、江戸の市井で暮らすひとの人情が響きます。
おけら長屋シリーズ最新作です。
2022年4月21日
いたやどクリニック 木村彰宏
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2022.04.16
カンガルーの本棚 科学の言葉で
伊予原新さんの「月まで三キロ」(新潮文庫)を、読みました。
科学の言葉で、悩める人を救う6つの物語
月まで三キロ、星六花、アンモナイトの探し方
天王寺ハイエイタス、エイリアンンの食堂、山を刻む
どのお話も、ほろ苦く、そして優しさにあふれています。
作者は神戸大学理学部を卒業された学者さん。
いたやど駅前の井戸書店森店長さんお勧めの1冊です。
2022年4月16日
いたやどクリニック 木村彰宏
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2022.04.08
カンガルーの本棚 魔法のワンコ
山本甲士さんの「迷犬マジック」(双葉文庫)を、読みました。
ひょっこり舞い込んできた黒柴の名前は「マジック」
赤い首輪に、名前が書いてありました。
どこにでもいそうなマジックは、不思議な力を持っています。
にこりとわらうと、誰もがマジックのとりこになります。
認知症が心配なおじいさん
売れないストリートミュージシャン
冴えないメタボの男性
そして、職を失った女性
マジックと暮らすうちに、人の輪が広がり
心の中に未来を切り開く勇気がわきあがります。
そして、マジックがとった行動とは
ワンコ好きにはたまらない1冊です。
2022年4月8日
いたやどクリニック 木村彰宏
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2022.04.04
カンガルーの本棚 ミモザの花が咲くころに
遠田潤子さんの「廃墟の白墨」(光文社文庫)を、読みました。
母に捨てられ、知り合いに育てられた主人公ミモザは、
導かれるままに、廃墟のアパートにおもむきます。
そこで出会った老人たちの口から明かされる、出生の秘密
家族の暗い過去を背負いながら生きていく
ミモザを見守りたくなる小説です。
2022年4月4日
いたやどクリニック 木村彰宏
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2022.03.29
カンガルーの本棚 生きているだけで
小野寺史宜さんの「ライフ」(ポプラ文庫)を、読みました。
大学を卒業後、2度の転職を経験し、
今はコンビニでのバイト生活を送る主人公
少しひなびた街のアパートでの、出合いと別れ
小さなことでもいいから、誰かの役に立てるのではと、
一歩を踏み出そうとする主人公
大都市の中で、恵まれない生活を過ごしている若者の未来が、
明るいものでありますようにと、応援したくなる作品です。
2022年3月29日
いたやどクリニック 木村彰宏
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2022.03.22
カンガルーの本棚 縁がつながり
小野寺史宜さんの『縁』(講談社文庫)を、読みました。
駅の修繕屋に勤める青年、
しあわせに過ごす同僚を、受け入れることができないでいる女性
息子の後始末に奔走する男性
息子の就職の後押しを願う母親
生まれも育ちの異なる4人が出合い
それぞれが歩く道を踏み外す、その時に踏みとどまる縁(ゆかり)
作者の人を信じる温かさを感じる作品です。
2022年3月22日
いたやどクリニック 木村彰宏
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2022.03.19
カンガルーの本棚 闇の湖の中で
小野寺史宜さんの「夜の側に立つ」(新潮文庫)を読みました。
受験を控えた高校3年の時に、
野本は友人の勧めで、ロックバンドを組みます。
男子3名、女子2名のバンドは、文化祭で喝采を浴び、
そして、それぞれの道を歩き始めます。
結ばれては離れ、
22年の月日が流れ、再会を果たしたその夜に起きた出来事は
青春の燃え盛り思い悩む時期に幕を下ろし、
次の年代に歩みはじめる再生の物語です。
2022年3月19日
いたやどクリニック 木村彰宏
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2022.03.14
カンガルーの本棚 ピッチに立てなくても
小野寺史宜さんの「ホケツ!」(祥伝社文庫)を読みました。
両親を亡くし、叔母と暮らす大地は、高校3年生。
一度もピッチに立てないサッカー部員。
レギュラーの練習相手に、いろんなポジションをこなし、
家庭でも、主張することなく控えめに生きている。
そんな彼を、仲間は心の中で頼り、悩みを打ち明ける。
神さまでも、仏様でもない少年大地が、
逆境の中でも、前を向いて走る先に待っているのは
2022年3月14日
いたやどクリニック 木村彰宏
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2022.03.08
カンガルーの本棚 名前のつながり
小野寺史宜さんの「ひと」(祥伝社文庫)を、読みました。
両親を亡くし、東京の大学を中退した聖輔は、孤立し
その日の暮らしにも困ります。
総菜屋さんで働きはじめた聖輔は、
店主や仕事仲間、そしてバンドの仲間とのつながりの中、
亡くなった父の夢を追いかけ始めます。
大切なのは、形があるものではなく、人と人とのつながり
当たり前だけれども、忘れがちな大切なことを、
物語は教えてくれます。
2022年3月8日
いたやどクリニック 木村彰宏
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2022.03.04
カンガルーの本棚 長い旅路の果てに
乾ルカさんの「花が咲くとき」(祥伝社文庫)を、読みました。
小学6年生の大介は、成果主義の両親の中で希望を持てないで暮らしています。
隣家の老人が運転する車に忍び込み、家出を試みます。
東京から舞鶴、山口、そして長崎へと
2人の旅は進みます。
そこで出会うおとなたちに、仕事の意味、お金を稼ぐ大変さ、
恥ずかしさとはなどを学び取り、
少しずつおとなの世界に足を踏み入れていきます。
旅の終着駅、長崎で2人を待っていたものは・・
少年の目を通して、人の良心と戦争の愚かさを伝える作品です。
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2022.03.02
カンガルーの本棚 小さな大発見
清邦彦先生の「女子中学生の小さな大発見」(新潮文庫)を読みました。
清先生は、中学の理科の先生です。
「日常に、ふと感じた小さな疑問」を大切にと、
生徒から集めた研究テーマを整理した本です。
テーマや結果へのコメントは一切ありません。
答えを教えないこと
その勇気に込められたメッセージに共感です。
2022年3月2日
いたやどクリニック 木村彰宏
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2022.02.28
カンガルーの本棚 出合いそして
椰月美智子さんの「消えてなくなっても」(角川文庫)を読みました。
タウン誌の取材に、「あおの」は山奥の治療院を訪れます。
そこで出会った節子先生と暮らすうちに、
ストレス障害で苦しんでいた心が癒されるのを感じます。
年の近い「つきの」との出会い
そして、二人の名前に隠された秘密とは
運命を受け入れることの悲しさと温かさと
不思議な物語の中に、生きる力を感じます。
2022年2月28日
いたやどクリニック 木村彰宏
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2022.02.26
カンガルーの本棚 夢を信じて
重松清さんの「いとしのヒナゴン」(文春文庫)を、読みました。
故郷に帰ったノブは、山中で目撃されたという「ヒナゴン」を見つける
担当課で働き始めます。
過疎の村の将来を決める町村合併の嵐の中で、
夢を信じて、夢を追いかけるノブに、
様々な出来事が襲いかかります。
そんなとき、伝説の「ヒナゴン」は
2017年に出版された同名小説の改訂版ですが
はじめて読んだかのようにおもしろく
1日で一気読みしました。
2022年2月26日
いたやどクリニック 木村彰宏
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2022.02.24
カンガルーの本棚 磨かれた包丁
森沢明夫さんの「エミリの小さな包丁」(角川文庫)を、読みました。
都会での裏切りと中傷の嵐の中で、傷つき明日が見えなくなったエミリは
母のふるさとの漁村で暮らし始めます。
透き通る空、波のざわめき、凛と響く風鈴の音
そして、なにより祖父の手作りの料理に、心が立ち上がりの始めます。
出会いと別れ
旅立つ時に祖父から手渡された小さな包丁に込められた願いとは
家族の再生を願う、あたたかい小説です。
2022年2月24日
いたやどクリニック 木村彰宏
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2022.02.15
カンガルーの本棚 心は磨かれる
森沢明夫さんの「ぷくぷく」(小学館文庫)を、読みました。
主人公は、まあるい金魚鉢の中で暮らす琉金の「ゆき」
ご主人の「イズミ」との二人暮らしの物語
「違いと、嫌いとは別物」
「こころは傷つかない、ただ、磨かれるだけ」
物語のなかから、珠玉の言葉が語りかけます。
こころが前むきになれる1冊です。
2022年2月15日
いたやどクリニック 木村彰宏