カンガルーの小部屋

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  • 2022.02.09

    カンガルーの本棚 読書の力

    榎本博明先生の「本を読む子は○○がすごい」(日経プレミアムシリーズ)を読みました。

    本を読む人と読まない人の二極化が進んでいます。

    不読率(本を1冊も読まない人の割合)は、

    最近の調査では大学生の48%にのぼるといいます。

    言葉は、コムにケーションの道具としての生活言語と、

    思考の道具としての学習言語に分けることができます。

    日常会話は楽しめても、深く考えることができない大学生が

    この先の日本の進路のかじ取りを、どうしていくのか

    先生は、その処方箋についても言及されます。

    読書が持つ力を考えるうえでの、示唆に富む1冊です。

    2022年2月9日

    いたやどクリニック 木村彰宏

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  • 2022.02.01

    カンガルーの本棚 10年に一度の

    遠田潤子さんの「ドライブインまほろば」(双葉文庫)を、読みました。

    ドライブインを営む比奈子のもとに、男の子と女の子が逃げてきます。

    過酷な運命を背負った男の子は、

    10年に一度現れ、それを見た者はもう一度生まれ変わることができるという

    「10年池」を探します。

    男の子を追う男と、男の子を守ろうとする比奈子との間に生まれる共感と否定

    家族の再生を願う作品です。

    2022年2月1日

    いたやどクリニック 木村彰宏

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  • 2022.01.27

    カンガルーの本棚 秘められた愛

    持地佑希子さんの「七月七日のペトリコール」(集英社文庫)を読みました。

    高校生の和泉の携帯に、不思議な電話がかかってきます。

    それは、12年まえの自分からの電話

    事故で亡くなった親友の命を救うため、

    高校生の自分とともに、未来を変える行動をおこします。

    現在と過去とを行き来する中で、

    そして、その結末は・・

    秘められた愛が、奇跡を引き起こします。

    2022年1月27日

    いたやどクリニック 木村彰宏

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  • 2022.01.24

    カンガルーの本棚 あたたかい手

    大沼紀子さんの「てのひらの父」を、読みました。

    舞台は、都内の下宿屋さん

    就活中の主人公と、司法試験浪人の女の子、

    キャリアウーマンの3人が暮らす下宿屋さんに

    突然あらわれた、いかつい顔の管理人

    ドタバタの毎日を過ごす中で

    複雑な家族の問題をかかえる3人に、

    あたたかな父の手のぬくもりが、よみがえります。

    2022年1月24日

    いたやどクリニック 木村彰宏

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  • 2022.01.18

    カンガルーの本棚 名前がかわっても

    瀬尾まいこさんの「そして、バトンは渡された」(文春文庫)を読みました。

    主人公の優子は、3つの名前をもつ女の子

    母親がなくなり、再婚した継母を残して、実父は海外移住

    継母は2人の男性と結婚し、その都度住まいと名前が変わります。

    でも、5人の親に共通しているのは、優子を大切に育てる思い

    5人分の愛情を受け、優子は育ちます。

    そして、新しい家族を作るために旅立ちます。

    映画化された作品の原作です。

    2022年1月18日

    いたやどクリニック 木村彰宏

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  • 2022.01.15

    カンガルーの本棚 水曜日はポストに

    森沢明夫さんの「水曜日の手紙」(角川文庫)を読みました。

    育児につかれ、パン屋さんになる夢を忘れていた直美

    仕事に追われ、絵本作家になる夢をあきらめていた洋輝

    ふたりが書いた「水曜日の手紙」

    離れて暮らしていても、同時代を生きる縁が

    ふたりの生き方を変えていきます。

    2022年1月15日

    いたやどクリニック 木村彰宏

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  • 2022.01.13

    カンガルーの本棚 君は今何を思っていますか

    持地佑季子さんの「クジラは歌をうたう」(集英社文庫)を読みました。

    ふるさとの沖縄を捨て、東京で暮らす拓海が、ある日気づきます。

    高校の時に想いを寄せていた睦月のブログが、12年ぶりに更新されたことを

    自分しか知らない死んだはずの睦月のブログが、

    なぜ、誰の手により更新されたのか

    明らかになる謎の数々

    クジラは誰のために歌うのだろう

    青春の心の傷をやさしく歌う名作です。

    2022年1月13日

    いたやどクリニック 木村彰宏

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  • 2022.01.11

    カンガルーの本棚 言葉が分かる犬

    知念実希人さんの「優しい死神の飼い方」(光文社文庫)を読みました。

    天上から追い払われ、犬に姿を変えた主人公?

    ひらわれて過ごす緩和ケア病院で解き明かされていく謎の数々

    心は死神、体は犬という主人公のとまどいに、

    おかしさを禁じえません。

    外来に通っている、中学生の男の子いち押しのミステリーです。

    2022年1月11日

    いたやどクリニック 木村彰宏

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  • 2022.01.09

    カンガルーの本棚 名曲にのせて

    林民夫さんの「糸」(幻冬舎文庫)を、読みました。

    花火大会で出会った中学生のふたり

    虐待を受けていた葵は、漣から引き離され姿を消します。

    時が流れ、それぞれの人生を歩むふたりは

    運命の糸に手繰り寄せられるかのように、

    巡り会い、抱きあいます。

    ページの間から、切々とした歌声が聞こえ始めます。

    2022年1月9日

    いたやどクリニック 木村彰宏

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  • 2022.01.05

    カンガルーの本棚 おもいでの一枚

    熊澤尚人さんの「おもいで写真」(幻冬舎文庫)を読みました。

    故郷に住む祖母のもとに帰ってきた結子は、

    幼なじみの一郎の勧めで、おとしよりの「遺影写真」を撮る仕事をはじめます。

    「縁起でもない」と拒み続けられる日々

    ふとしたきっかけで、おもいでの場所で、「おもいでの写真」を撮ることになります。

    満面の笑みを浮かべるおばあさんを収めた一枚の写真が

    結子と、富山の寒村に住むおとしよりの心を結び付けていきます。

    そして、失った過去が、静かに動き始めます。

    2022年1月5日

    いたやどクリニック 木村彰宏

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  • 2021.12.31

    カンガルーの本棚 犬と人との

    山口花さんの「犬から聞いた素敵な話」(小学館文庫)を読みました。

    前半の7つのお話は、人の目線から

    後半の7つのお話は、犬の目線から

    出合い、心を通わせ、そして分かれていく

    どのお話にも、人と犬との幸せな時間が流れています。

    ハッちゃん、そっちの世界では

    ナナちゃんと 仲良くなれたかな

    さびしくなったら、クークーって知らせてくださいね。

    2021年12月31日

    いたやどクリニック 木村彰宏

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  • 2021.12.30

    カンガルーの本棚 金の角が見える

    藤岡陽子さんの「金の角を持つ子どもたち」(集英社文庫)を読みました。

    主人公俊介は小学6年生。

    サッカーをやめた日、最難関の中学受験を決意します。

    俊介はなぜ、中学受験をしようとしたのか

    それを支える父と母、そして塾の先生。

    全力で未来に取り組む子どもたちに、金の角が見えるという

    中学受験をするという意味を深く考えさせられる1冊です。

    2021年12月30日

    いたやどクリニック 木村彰宏

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  • 2021.12.14

    カンガルーの本棚 雑草魂に

    稲垣栄洋先生の「はずれ者が進化をつくる」(ちくまプリマー新書)を読みました。

    人間が混乱を避けるために、平均的や普通という分類を多用します。

    さらに、ひとつの物差しで優劣を決め、そのものさしが全てであるかような錯覚に陥ります。

    自然界には平均的や普通という線引きはなく、ただ生き残りをかけた多様性が存在すると、稲垣先生は述べられます。

    「雑草は 踏まれても・・」の次に続くことばは、「踏まれても立ち上がる」と思っていましたが

    稲垣先生は「踏まれても、立ち上がらない」と言われます。

    生き残りをかけたかけた自然界のルールに驚きました。

    負け続けのはぐれ者が進化をつくる

    雑草魂に、学ぶことの大きさを知りました。

    2021年12月14日

    いたやどクリニック 木村彰宏

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  • 2021.12.02

    カンガルーの本棚 コロナ禍と不登校

    杉浦孝宣氏の「不登校・ひきこもり急増」(光文社新書)を読みました。

    新型コロナ感染症の拡がりと軌を一にして、不登校が増えています。

    杉浦氏は、①規則正しい生活、②自律して自信を持つ、③社会貢献をする

    を、目標に不登校・ひきこもりの子ども達の指導をされてきました。

    本書は、前作の続編にあたります。

    指導の結果、社会に復帰した子ども達とのかかわりを体験談として綴られていますが、

    財力があり、もともと学習能力が高い子ども達に偏っているのではないかなと感じました。

    ひとり親で、お金もなく、ふつうの知能と、ともすれば発達障害を併せ持つ子どもの不登校の複雑さは、本書からは伝わりません。

    コロナ禍と不登校の対策は、はじまったばかりです。

    2021年12月2月

    いたやどクリニック 木村彰宏

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  • 2021.11.22

    カンガルーの本棚 アンとおわかれ

    モンゴメリさんの「アンをめぐる人々」(新潮文庫)を、読みました。

    赤毛のシリーズの8巻目。

    アヴォンリーに暮らす人々の中でおきる恋愛劇

    多くは奇跡のハピーエンドで

    また、ほろ苦く

    喜びと哀しみの中で、歌い踊り

    学会発表の準備や、ハッちゃんの病気、ワクチン集団接種会場への出務

    いろいろなことがあっても、いつもリュックに連れ歩いていた2か月余り

    そろそろアンとも、おわかれをするときがきたようです。

    2021年11月22日

    いたやどクリニック 木村彰宏

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  • 2021.11.03

    カンガルーの本棚 アンの子どもたち

    モンゴメリさんの「炉端荘のアン」(新潮文庫)を、読みました。

    赤毛のシリーズも7巻目。

    「炉端荘」と名づけられた新しい家で、

    ギルバートとアン、そして、

    ふたりの6人の子どもたち

    ジェム、ウォルター、ダイ、ナン、シャーリー、リラ

    が織りなす、愛の物語。

    はらはら、どきどき、バタバタと、季節が移り過ぎていきます。

    おかあさんになったアンの悩みも、結末のページを読み安堵します。

    アンとともに、秋も冬に向かいます。

    2021年11月3日

    いたやどクリニック 木村彰宏

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  • 2021.10.23

    カンガルーの本棚 しあわせなアン

    モンゴメリさんの「アンの夢の家」(新潮文庫)を、読みました。

    赤毛のアンシリーズ6巻目は、

    ギルバートと結婚して、海辺の「夢の家」で暮らすアンの物語

    子どもを持つ喜びと悲しみ

    岬の灯台で暮らすジム船長との交友

    隣家のレスリーの苦悩に満ちた暮らしと喜びと

    アンをめぐる物語は、まだまだ続きます。

    2021年10月23日

    いたやどクリニック 木村彰宏

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  • 2021.10.13

    カンガルーの本棚 アンが帰ってきた

    モンゴメリさんの「アンの幸福」(新潮文庫)を、読みました。

    赤毛のアンシリーズ5巻目は、

    大学を卒業し、サマーサイド高校の校長に赴任したアンの物語。

    街の名門一族から反目を受け、落ち込むアン

    持ち前の人を引き付ける明るさで、困難な壁を乗り越えていきます。

    下宿先で、未亡人や家政婦さん、ネコとのかかわりも楽しく

    アンが帰ってきたと、うれしくなる1冊でした。

    2021年10月13日

    いたやどクリニック 木村彰宏

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  • 2021.10.12

    カンガルーの本棚 いろんなドタバタ

    モンゴメリさんの「アンの友達」(新潮文庫)を、読みました。

    赤毛のアンシリーズ4巻目は、

    プリンス・エドワード島に暮らす人々の

    愛憎を描く、ドタバタ劇

    多くはハピーエンドとなり、アンシリーズの読者としては安心ですが、

    脇役にまわったアンが活躍する場面が少なく、物足りません。

    次巻は、アンが主人公の物語を読んでみたないと思います。

    2021年10月12日

    いたやどクリニック 木村彰宏

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  • 2021.09.26

    カンガルーの本棚 アンが来ぬ間に

    畠山健二さんの「本所おけら長屋17」(PHP文芸文庫)を、読みました。

    赤毛のアン・シリーズの4巻目を、いたやど駅前の井戸書店さんにお願いし、

    手許に届くまでの、つなぎの1冊です。

    今回のおけら長屋の騒動は、生き別れとなった母を訪ねてきた男を助ける物語

    田舎から一旗揚げようと出てきた若者が、天然のお笑いで居場所を見つける物語

    などなど、お休みの日に一読できるお笑い人情噺です。

    2021年9月26日

    いたやどクリニック 木村彰宏

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